「ストレンジャー・シングス」舞台裏ドキュメンタリー、秘められた最終エピソードの噂を一蹴

Netflixが公開した「One Last Adventure」

Netflixの大ヒットドラマ「ストレンジャー・シングス」の最終シーズン製作の舞台裏を描いたドキュメンタリー「One Last Adventure: The Making of Stranger Things 5」が公開されました。ファンコミュニティでは、最終シーズンには「隠された9番目のエピソード」が存在し、それが真の結末を示すのではないかという憶測が飛び交っていましたが、この2時間のドキュメンタリーは、その噂を一蹴する形となりました。

しかし、秘められたエピソードではなくとも、本ドキュメンタリーはNetflix史上最大のヒット作の終幕がどのように迎えられたかについて、クリエイティブチームの貴重な洞察を提供しています。

最終シーズンの壮大なスケール

「One Last Adventure」でまず明らかになるのは、最終シーズンの桁外れな規模です。ダファー兄弟は12ものステージを使用し、その中にはホーキンスのダウンタウンを再現した巨大な屋外セットも含まれていました。ロケ地での撮影に加え、この大規模なセット構築は、制作へのNetflixの並々ならぬ投資を示しています。

特に印象的なのは、美術担当の職人たちが作り上げたセットピースの数々です。ヴェクナの隠れ家を構成する脈打つ触手や、溶けゆくオフィスビルをどのようにデザインし、キャラクターがその中を動き回るかを考案する過程は、息をのむようなクリエイティビティと技術力の結晶と言えるでしょう。

脚本と撮影の同時進行

ドキュメンタリーのもう一つの大きな発見は、最終シーズンが「ぶっつけ本番」に近い形で制作されたという点です。2023年の台本読み合わせの映像が登場するにもかかわらず、最終エピソードの撮影は、脚本がまだ執筆されている最中に行われていました。

ダファー兄弟は、シリーズの終幕に対するプレッシャーからくる「パニック」を率直に語っています。物語の展開については「デモゴルゴン疲れ」を避けるためにアビスからクリーチャーを減らすことや、イレブンの信仰をどのように描くかなど、制作チーム内で激しい議論が交わされました。視聴者を常に揺さぶり続けるという、制作側の苦悩が垣間見えます。

注目すべき舞台裏の小話

大きな啓示こそ少ないものの、「One Last Adventure」にはいくつかの楽しいエピソードが盛り込まれています。

  • ダファー兄弟が自身の高校時代の演劇教師をホーキンス高校の校長役として起用した話。
  • カレン・ウィーラーがデモゴルゴンとの戦闘でどれくらいの血を失うべきか、細部にわたる議論があったこと。
  • ヴェクナがオーバーイヤーヘッドホンを着用しているショットが登場し、新たなミームテンプレートになる可能性を秘めていること(以前のアイスコーヒーを飲むヴェクナのミームに匹敵するかもしれません)。

ストリーミング時代における舞台裏コンテンツの価値

このドキュメンタリーは、ファンが待ち望んだ「秘められた続編」ではありませんが、大作の舞台裏を垣間見せる標準的な作品として価値があります。ストリーミング時代においては、物理メディアと共に舞台裏の特集コンテンツが減少傾向にありましたが、本作品はそうしたコンテンツへの歓迎すべき回帰と言えるでしょう。

「ストレンジャー・シングス」自体と同様に、「One Last Adventure」もまた「昔ながらの」アプローチであり、Netflixがホーキンスの物語が終焉を迎えた後も、こうした形式のコンテンツ制作にさらに力を入れていくことを期待させます。


元記事: https://www.theverge.com/entertainment/860692/one-last-adventure-the-making-of-stranger-things-5-netflix-review