アンソロピックCEO、ダボスでNvidiaを痛烈批判:米政府の対中チップ販売承認に警鐘

アンソロピックCEO、ダボスでNvidiaを痛烈批判

2026年1月20日、ダボスで開催された世界経済フォーラムにおいて、AI企業アンソロピックのCEO、ダリオ・アモデイ氏が、米国政府によるNvidia製H200チップおよびAMD製チップの中国顧客への販売承認について、Nvidiaと米政府の両方を激しく非難しました。この批判は、Nvidiaがアンソロピックの主要なパートナーであり、100億ドルもの投資を行っていることを考慮すると、特に注目に値します。

米政府の対中チップ販売承認に警鐘

アモデイ氏は、米政府が以前の禁止を覆し、AI用高性能プロセッサの販売を承認したことに対し、「これらの企業(チップメーカー)のCEOは、『われわれを阻害しているのはチップの禁輸だ』と言うが、私は信じられない」と述べ、強い不信感を表明しました。同氏は、この決定が米国にとって将来的に「しっぺ返し」となると警告。ブルームバーグの編集長によるインタビューで、「チップ製造能力において、米国は中国よりも数年先を進んでいる。だから、これらのチップを輸出することは大きな過ちになるだろう」と語りました。

AIの「国家安全保障」への重大な影響

アモデイ氏は、AIモデルが「本質的に認知であり、本質的に知能である」という「信じられないほどの国家安全保障上の意味合い」を強調し、事態の重大性を訴えました。将来のAIを「データセンターにいる天才たちの国」と形容し、「ノーベル賞受賞者よりも賢い1億人が、すべて特定の国の支配下にある」状況を想像するよう促しました。同氏にとって、チップ輸出がこれほど重要である理由がこのイメージによって裏付けられました。

異例の批判:パートナー企業Nvidiaへの言及

アモデイ氏の批判はさらにエスカレートし、米政府の最新の動きについて「これは狂っている。北朝鮮に核兵器を売りつけ、『ボーイングがその外殻を作った』と自慢するようなものだ」と述べました。この発言は、Nvidiaチームに大きな衝撃を与えたことでしょう。Nvidiaは単なるチップ企業ではありません。アンソロピックのAIモデルは、マイクロソフト、アマゾン、グーグルのサーバー上で稼働していますが、これらのクラウドプロバイダーはすべてNvidiaのGPUに依存しています。Nvidiaが中心的な存在であるだけでなく、わずか2ヶ月前にはアンソロピックに最大100億ドルを投資すると発表し、「深い技術提携」を結んだばかりでした。ダボスでは、アモデイ氏が自身のパートナーを「武器商人」に例えることになったのです。

AI業界におけるアンソロピックの影響力とAmodeiの「恐れ知らず」

この発言は、アモデイ氏の一時的な感情的な発言であった可能性も否定できませんが、アンソロピックがAI市場で確固たる地位を築いていることを考えると、自信を持って発言した可能性が高いです。同社は数十億ドルを調達し、数百億ドルの評価額を誇り、そのClaudeコーディングアシスタントは、特に複雑な実世界プロジェクトに取り組む開発者の間で、高く評価されています。また、アンソロピックが中国のAI研究室を真に警戒しており、米国政府に行動を促したいと考えている可能性もあります。最も注目すべきは、アモデイ氏がダボスの舞台でこのような爆弾発言をしても、自身のビジネスに悪影響が及ぶことを恐れずに、次の集まりへと向かうことができるという事実です。これは、AIの競争が、そのリーダーたちの心の中で、通常の制約(投資家関係、戦略的パートナーシップ、外交的配慮など)がもはや適用されないほど、実存的なものになっていることを示唆しています。


元記事: https://techcrunch.com/2026/01/20/anthropics-ceo-stuns-davos-with-nvidia-criticism/