Spotify、AI活用「Prompted Playlists」を米国とカナダで提供開始

概要:AIでパーソナライズされたプレイリスト体験

音楽ストリーミング大手Spotifyは、AIを活用した新たなプレイリスト作成ツール「Prompted Playlists」を米国とカナダのプレミアム加入者向けに展開を開始しました。この機能は、ユーザーが自分の言葉で聴きたい音楽を表現するだけで、AIがパーソナライズされたプレイリストを生成するというものです。

進化するAIプレイリスト機能

「Prompted Playlists」は、2024年に導入された従来のAIプレイリスト機能からさらに進化を遂げています。以前の機能では「仕事に集中できるインストゥルメンタルエレクトロニカ」のようなシンプルなプロンプトが中心でしたが、新機能ではより詳細で会話形式の指示に対応できるようになりました。

例えば、Spotifyがデモで示したプロンプトには、「まだ聴いたことがないがきっと好きになるであろうアーティスト、または1、2曲しか知らないアーティストを見つけてほしい。そのアーティストのカタログの全体像を把握できるようなプレイリストを作成し、私が最も気に入ると思う曲を上位5曲に配置してほしい」といった、複雑なリクエストが含まれていました。

専門知識不要の音楽キュレーション

Spotifyのグローバル音楽キュレーションおよび発見部門責任者であるJ.J. Italiano氏は、この新機能の狙いについて「音楽キュレーションの知識や専門用語を知らない人でも、誰でもプレイリストを作成できるようにすること」と説明しています。

「ほとんどの人にとって、音楽キュレーションは仕事の一部ではありません。気分が変わるたびに完璧なプレイリストを作り続ける時間やエネルギーは、必ずしもあるわけではありません。そこで、Prompted Playlistsが役立ちます。」

とItaliano氏は述べ、ユーザーはジャンル、年代、業界用語を知らなくても、自分の感情を言葉にするだけでプレイリストを作成できると強調しました。

高度なパーソナライゼーションと新たな発見

このAIは、リアルタイムの音楽トレンド、チャート、文化、歴史に加え、ユーザーがSpotifyを利用開始して以来の全リスニング履歴を分析してプレイリストを生成します。デフォルトではユーザーの好みに合わせてパーソナライズされますが、ユーザーはAIに自身のリスニング履歴を使用しないよう指示したり、未聴の曲を紹介するよう求めたりすることで、既存のリスニング習慣から抜け出し、新たな音楽を発見することも可能です。

また、プロンプトに音楽用語を含める必要はなく、天気や好きなテレビ番組からインスピレーションを得たリクエストでも機能します。プロンプトは共有可能であるため、他のユーザーが同じプロンプトを使用しても、それぞれのリスニング履歴に基づいて異なる結果が得られ、新しいタイプのクリエイターが登場する可能性も秘めています。

今後の展望

Spotifyは「Prompted Playlists」を従来のAIプレイリスト機能の「次の進化形」と位置づけており、より深い制御とリアルタイムの音楽トレンドへの対応を提供します。既存のAIプレイリスト機能は継続して提供されるため、二つの機能が併存することになります。

現在のところ、本機能はベータ版であり、利用制限があります。また、現時点では英語のみに対応しており、グローバル展開の時期については未定ですが、今回の初期市場での反応を今後の展開に生かす方針です。


元記事: https://techcrunch.com/2026/01/22/spotify-brings-ai-powered-prompted-playlists-to-the-u-s-and-canada/