Upwind Security、15億ドル評価額で2.5億ドルを調達:「ランタイム」クラウドセキュリティを推進

Upwind Security、巨額資金調達で企業評価額15億ドルに

クラウドセキュリティスタートアップのUpwind Securityは、シリーズBラウンドで2億5000万ドル(約370億円)の資金調達を発表し、企業評価額は15億ドル(約2200億円)に達しました。設立からわずか4年で、シーメンス、ペロトン、Roku、Wix、Nextdoor、Nubankといった大手企業を顧客に持ち、その成長ぶりは目覚ましいものがあります。共同創業者兼CEOのAmiram Shachar氏は、この成功までの道のりは決して平坦ではなかったと語っています。

「ランタイム」セキュリティ:内部からのアプローチでクラウドの課題を解決

Upwind Securityが提唱するのは、**「ランタイム」クラウドセキュリティ**という新しいアプローチです。これは、リアルタイムでアクティブなサービス内の脅威や脆弱性に対し、アラートと修復の優先順位を付けるものです。Shachar氏はこれを「インサイドアウト」のアプローチと表現し、ネットワークリクエストやAPIトラフィックといった内部信号をコンテキストとして活用することで、セキュリティチームが緊急性の高いリスクとそうでないものとを区別できるようになると説明しています。

従来の「エージェントレス」な「アウトサイドイン」モデルでは、環境を外部からスキャンするため展開は容易であるものの、コンテキストが不足し「多くのノイズ」を生み出すという課題がありました。Shachar氏らは、以前に売却したSpot.ioでの経験から、クラウド環境の内部を深く理解していることが、セキュリティチームが直面する「現実のリスクではない多くの問題」を特定する上で重要であると認識しました。

市場の挑戦を乗り越え、目覚ましい成長を達成

Upwind Securityは、その革新的なアプローチを市場に浸透させるまでに苦労しました。セキュリティチームが内部ソフトウェアの展開に抵抗を示すことや、すでに多くのツールで飽和状態にあるセキュリティ市場で差別化を図る必要があったためです。しかし、同社は「インサイドアウト」こそが、コンテナやサーバーレスワークロード、AIエージェント間の通信、APIを通じたデータ移動といった現代のエフェメラル(短命な)インフラの課題を解決する唯一の方法だと確信していました。

その信念が実を結び、Upwind Securityは2024年のシリーズA以降、年間経常収益(ARR)が**900%増加**し、顧客ベースを倍増させました。事業は米英イスラエルの中核市場から、オーストラリア、インド、シンガポール、日本といった新興市場へと拡大しています。

資金調達の詳細と今後の展望:AIセキュリティと開発者連携を強化

今回のシリーズBラウンドは、Bessemer Venture Partnersが主導し、Salesforce VenturesとPicture Capitalも参加しました。調達した資金は、製品開発と市場開拓に充てられる予定です。特に、中核となるクラウドセキュリティプラットフォーム内の**AIセキュリティ機能**への投資を強化し、「開発者が本番環境に到達する前に誤設定を防止できるよう、そのアプローチを開発者により近づける」ことを目指しています。


元記事: https://techcrunch.com/2026/01/29/upwind-raises-250m-at-1-5b-valuation-to-continue-building-runtime-cloud-security/