モデルナ、mRNAインフルエンザワクチンのFDA承認審査を拒否される

モデルナのmRNAインフルエンザワクチン、FDAが審査を拒否

2月11日、モデルナは、同社のmRNAインフルエンザワクチン「mRNA-1010」の承認申請が米国食品医薬品局(FDA)によって拒否されたことを明らかにしました。この決定は、同社にとって予想外のものであり、ワクチンの臨床試験デザインに対する新たな解釈が背景にあると見られています。

却下の具体的な理由:比較対照ワクチンの問題

FDAが今回の申請を却下した具体的な理由は、mRNA-1010の第3相臨床試験で使用された比較対照ワクチンにありました。FDAは、この試験で用いられたグラクソ・スミスクライン社製のインフルエンザワクチン「Fluarix」が、現在の「最良の標準治療(best-available standard of care)」を反映していないと指摘しました。

この第3相試験には約41,000人の参加者が登録され、数億ドルが投じられていました。試験結果では、mRNA-1010が既存の比較対照ワクチンに対して優れていることが示されていました。

モデルナの困惑とFDAとの事前合意

モデルナは、今回のFDAの決定に困惑を表明しています。同社によると、FDAは2024年4月と2025年8月の少なくとも2回にわたり、今回の試験デザインを受け入れているとのことです。また、過去には「Fluarix」を比較対照ワクチンとして使用したインフルエンザワクチンが承認されている事例も挙げています。

モデルナのCEOであるステファン・バンセル氏は、「FDAの生物製剤評価研究センター(CBER)によるこの決定は、当社の製品の安全性や有効性に関する懸念は一切特定しておらず、革新的な医薬品開発における米国のリーダーシップを高めるという共通の目標を阻害するものです」と述べました。彼はまた、FDAの規制や業界向けガイドラインには「最良の標準治療」を比較対照ワクチンとして義務付ける記述がないことも強調しました。

国際的な承認状況と今後の対応

FDAでの承認審査が拒否された一方で、mRNA-1010はすでに欧州連合、カナダ、オーストラリアでは審査を受け入れています。モデルナは、FDAに対し、却下の根拠を理解し、今後の道筋について協議するための会議を要請しているとのことです。

同社は、高齢者や基礎疾患を持つ人々が「アメリカ製の革新的な製品」に引き続きアクセスできるよう、FDAとの迅速な連携を望んでいます。


元記事: https://arstechnica.com/health/2026/02/fda-refuses-to-review-modernas-mrna-flu-vaccine/