チャットボットが精神科薬を処方開始

概要

アメリカのユタ州は、人工知能(AI)システムによる精神科薬の処方を可能にする1年間のパイロットプログラムを開始しました。このプログラムでは、Legion Health社のAIチャットボットが一定の条件下で既存の精神科薬の処方箋を更新することが許可されます。

ユタ州の取り組み

ユタ州は、このプログラムを通じて医療費の削減と医療提供者の負担軽減を目指しています。Legion Health社のAIチャットボットは、特定の精神科薬の処方箋を更新することができますが、新規の処方はできません。

プログラムの詳細

対象となる薬物:

  • フルオキセチン(プロザック)
  • セトリアル(ゾロフ)
  • ブプロピオン(ウェルブリチン)
  • ミラタゾン
  • ヒドロキシジン

患者の条件:

  • 安定した状態で、過去1年以内に薬物変更や精神科病院入院がないこと。
  • 定期的に医療提供者とのチェックインが必要(10回目の処方更新または6ヶ月ごと)。

専門家からの懸念

一部の精神科医は、このプログラムが本当に解決しようとしている問題があるのか疑問視しています。Brent Kious氏(ユタ大学医学部教授)は、「AIベースの処方更新システムの利点は過大評価されている可能性があります」と述べています。

安全上の懸念

ジョン・トーラス氏(ハーバード医科大学精神科教授)も、チャットボットが患者の状態を適切に把握できるかどうか疑問視しています。「AIシステムは個々の患者の状況と要因を理解することができるのか」という点について懸念を表明しました。

今後の展開

Legion Health社は、このプログラムがユタ州の精神医療不足地域に数百万人の人々へのアクセスを拡大すると見込んでいます。しかし、専門家たちは、AIシステムの透明性と科学的根拠が必要であると強調しています。


元記事: https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/906525/ai-chatbot-prescribe-refill-psychiatric-drugs