Anthropic、小型AIモデル「Claude Haiku 4.5」を発表
Anthropicは、同社最小のAIモデルである「Claude Haiku 4.5」の最新バージョンをリリースしました。この新モデルは、Sonnet 4と同等の性能を、3分の1のコストと2倍以上の速度で提供すると謳われています。
性能ベンチマークと戦略的意義
Anthropicのテストによると、Haiku 4.5はSWE-Benchで73%、コマンドラインに特化したTerminal-Benchで41%のスコアを記録しました。これはSonnet 4.5には及ばないものの、Sonnet 4、GPT-5、Gemini 2.5と同等の性能を示しています。ツール利用、コンピューター利用、視覚的推論のベンチマークでも同様の結果が得られています。
このモデルの軽量性は、複数のHaikuエージェントを並行して、またはより高度なモデルと組み合わせて展開することを容易にします。AnthropicのCPOであるマイク・クリーガー氏は、「Sonnetが複雑な計画を処理し、Haikuを搭載したサブエージェントが高速で実行することで、AIを本番環境で展開する全く新しいカテゴリーが開かれる」と述べています。
セキュリティと開発ツールへの応用
最も直接的な応用分野は、ソフトウェア開発ツールになる可能性が高いです。Claude Codeがすでに広く利用されているこの分野では、レイテンシー(遅延)が重要な要素となります。Haiku 4.5の高速性と低コストは、セキュリティ分析や開発ワークフローの効率を大幅に向上させる可能性を秘めています。ZencoderのCEOであるアンドリュー・ファイレフ氏は、Haikuの新バージョンが「全く新しいユースケースを解き放つ」と評価しています。
リリース状況と今後の展望
Haiku 4.5は、すべての無料Anthropicプランで即座に利用可能となります。同社は、サーバー負荷を最小限に抑えつつ、重要な機能を提供できるため、AI製品の無料版にとって特に魅力的であると考えています。
このリリースは、Sonnet 4.5の発表からわずか2週間後、Opus 4.1の発表から2ヶ月後という、Anthropicの立て続けのハイプロファイルなローンチに続くものです。前バージョンのHaikuは2024年10月にリリースされていました。
元記事: https://techcrunch.com/2025/10/15/anthropic-launches-new-version-of-scaled-down-haiku-model/