Grammarlyが「Superhuman」にブランド変更、新AIアシスタント「Superhuman Go」をローンチ
ライティング支援ツールで知られるGrammarlyが、メールクライアントSuperhumanの買収後、自社のブランド名を「Superhuman」に変更すると発表しました。このブランド変更は、同社が単なるライティングツールプロバイダーから、より広範な生産性スイートへと進化する戦略の一環です。Grammarlyという製品名自体は引き続き使用されますが、昨年買収した生産性プラットフォームCodaなど、他の製品のブランド変更も将来的には検討されるとのことです。
新AIアシスタント「Superhuman Go」の登場
ブランド変更と同時に、Grammarlyは新しいAIアシスタント「Superhuman Go」を発表しました。このアシスタントはGrammarlyの既存の拡張機能に組み込まれており、ユーザーのライティング体験を革新することを目指しています。Superhuman Goの主な機能は以下の通りです。
- ライティング提案とメールフィードバック: 文書の作成やメールの返信において、より効果的な表現や改善点を提案します。
- 他アプリとの連携: Jira、Gmail、Google Drive、Google Calendarなどのアプリと連携し、より豊富なコンテキストに基づいてアシスタントが機能します。これにより、チケットのログ記録や会議のスケジュール調整時に空き状況の確認といったタスクを自動化できます。
Superhumanは、将来的にはCRMや社内システムからのデータ取得機能を追加し、メール作成時にさらにパーソナライズされた提案を可能にする計画です。ユーザーはGrammarly拡張機能のトグルをオンにするだけでSuperhuman Goを試すことができ、8月にローンチされた盗作チェッカーや校正ツールなどのエージェントも利用可能です。
セキュリティとデータプライバシーへの影響
Superhuman GoがGmailやGoogle Driveといった外部サービスだけでなく、CRMや社内システムと連携し、機密性の高いデータを取得・処理する能力を持つことは、データプライバシーとセキュリティの観点から重要な意味を持ちます。ユーザーは、アシスタントがアクセスする情報の範囲と、それがどのように保護されるかについて、十分な理解と注意を払う必要があります。特に、盗作チェッカーのような機能は、ユーザーのコンテンツを分析するため、そのデータの取り扱いには細心の注意が求められます。
提供プランと市場での競争
Superhuman GoはすべてのGrammarlyユーザーが利用できますが、同社は製品バンドルも提供しています。Proサブスクリプションプランは月額12ドル(年間請求)、Businessプランは月額33ドル(年間請求)で、後者にはSuperhuman Mailへのアクセスが含まれます。
Superhumanは、CodaドキュメントスイートやSuperhumanメールクライアントにもAI機能をさらに追加し、外部および内部ソースから詳細を取得してドキュメントやメールの下書きを自動作成する計画です。この動きは、Notion、ClickUp、Google WorkspaceといったAIを活用した生産性ツールがひしめく市場において、Grammarlyが競争力を高めるための戦略的な一歩と言えるでしょう。
元記事: https://techcrunch.com/2025/10/29/grammarly-rebrands-to-superhuman-launches-a-new-ai-assistant/
