Appleの緊急衛星通信機能、メキシコで提供開始 – 災害時の安全確保に貢献

メキシコでの提供開始

Appleは本日、メキシコにおいて「緊急SOS衛星通信機能」の提供を開始したと発表しました。これにより、iPhone 14以降のモデルおよびApple Watch Ultra 3のユーザーは、Wi-Fiや携帯電話の電波が届かない場所でも、緊急サービスにテキストメッセージを送信できるようになります。これまでメキシコでは「探す」機能と「メッセージ」機能のみが衛星経由で利用可能でしたが、今回の拡張により、緊急時の安全確保が大幅に強化されます。

緊急SOS衛星通信機能の概要

この機能は、ユーザーが空を遮るもののない場所にいる限り、Globalstarの衛星を介して緊急オペレーターにテキストメッセージを送ることを可能にします。特に、災害時や人里離れた場所での事故など、通常の通信手段が利用できない状況下で、命を救う可能性のある重要なツールとなります。

利用方法と要件

メキシコでこの機能を利用するには、iPhone 14以降のモデルでiOS 18.4以降、またはApple Watch Ultra 3でwatchOS 26.0.1以降が動作している必要があります。

利用方法は以下の通りです:

  • メッセージアプリで911にテキストメッセージを送信し、「緊急サービス」をタップ。
  • コントロールセンターを開き、携帯電話のシンボルがあるページまでスクロールし、「衛星」をタップしてAppleの接続アシスタントを開き、「緊急SOS衛星通信」を選択。

Appleは現在、この衛星機能に対して料金を請求しておらず、既存のiPhone 14およびiPhone 15ユーザーには、追加で1年間無料アクセスを提供すると発表しています。

国際的な展開と今後の展望

緊急SOS衛星通信機能は、メキシコの他にも以下の国々で利用可能です:

  • オーストラリア
  • オーストリア
  • ベルギー
  • カナダ
  • フランス
  • ドイツ
  • アイルランド
  • イタリア
  • 日本
  • ルクセンブルク
  • オランダ
  • ニュージーランド
  • ポルトガル
  • スペイン
  • スイス
  • イギリス
  • アメリカ合衆国

ただし、アルメニア、ベラルーシ、中国、カザフスタン、キルギス、ロシアで購入されたiPhoneでは、国際旅行中にこの機能を利用することはできません。Appleは、この革新的な安全機能を世界中で展開し続けることで、ユーザーの緊急時における安全確保に貢献していく方針です。


元記事: https://www.macrumors.com/2025/11/11/emergency-sos-via-satellite-mexico/