Google検索、AI概要とAIモードの統合テストを開始:よりシームレスな情報探索へ

Google検索の進化:AI概要とAIモードの統合テスト開始

Googleは、AI Overviews(AI概要)とAI Mode(AIモード)を統合する新機能のテストを開始しました。これにより、検索結果の上部に表示されるAIが生成した主要情報のスナップショット(AI概要)から、直接、対話型のAIモードへと深く掘り下げて質問できるようになります。この動きは、ユーザーがより自然で連続的な情報探索を行えるようにすることを目的としています。

これまでのAI概要とAIモード

これまで、AI Overviewsはユーザーの検索クエリに対する要約を提供してきましたが、AI ModeはGoogleのGemini AIとのチャットを通じて、より詳細な質問やトピックの深掘りを可能にする独立した機能でした。AI Modeは今年5月に米国で、8月にはグローバルで展開されました。

しかし、これまでの体験では、ユーザーは「従来の検索クエリ」と「より多くの質問や詳細な探索が必要なクエリ」で、それぞれ異なるアプローチを取る必要がありました。つまり、対話型インターフェースを利用するには、AIモードのタブをクリックしてAIとチャットを開始するという、ひと手間が必要だったのです。

統合の目的とユーザー体験の向上

Googleはこの新テストを通じて、この二つの体験を区別する必要があるかどうかを検証しようとしています。情報探索のプロセスは、シンプルなクエリから始まったとしても、より深い探求へと繋がることが多いため、両機能のシームレスな統合が求められていました。

Googleの検索担当副社長であるロビー・スタイン氏はXで、「どこで、どのように質問するかを考える必要がなくなる」と述べています。AI概要を便利な出発点としつつ、同じ画面からAIモードで会話形式のフォローアップ質問ができるようになることで、ユーザーは「どれほど長く複雑なものであっても、頭に浮かんだことを尋ね、必要なものを正確に見つけられる」というGoogleの検索ビジョンに一歩近づきます。

競合とGeminiの成長

この統合テストは、GoogleのAIライバルであるOpenAIが競争圧力により「コードレッド」宣言を出し、チャットボット体験の改善に注力している中で行われます。Geminiの利用者は、Gemini Nano Banana画像モデルなどの改善により、11月時点で月間6億5,000万人以上に増加しています。一方、AI Overviewsは月間20億人のユーザーを抱えています。この統合により、Googleは消費者へのGeminiの普及において、さらに優位に立つ可能性があります。

テストはモバイルデバイスからグローバルに展開

この新機能のテストは、モバイルデバイス向けにグローバルで展開されています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/02/google-tests-merging-ai-overviews-with-ai-mode/