iPhoneゲーミングの栄光を称える:Simogo Legacy Collection レビュー

イントロダクション:iPhoneゲーミングの栄光時代へのラブレター

かつて、App Storeは革新的なインディーゲームにとって活気あふれる場所でした。iPhoneの普及と開発の容易さにより、小規模スタジオは莫大な数のユーザーにゲームを届けることができ、残念ながら長くは続かなかったものの、素晴らしい実験の時代を築き上げました。その古き良き時代を追体験したいなら、Simogoの新作コレクションがまさにぴったりの作品となるでしょう。

Simogoの名は、『Lorelei and the Laser Eyes』やインタラクティブなポップアルバム『Sayonara Wild Hearts』といった近年のタイトルでご存知かもしれません。しかし、それ以前から同スタジオはモバイルゲーム分野でクリエイティブな存在でした。『Simogo Legacy Collection』と題されたこの作品は、2010年から2015年の5年間に開発された7つのゲームと1つのコンパニオンアプリを収録しています。

App Storeの初期:インディーゲームの実験場

本作で最も印象的なのは、ゲームの驚くべき多様性です。これらすべてが同じチームによって作られたとは信じがたいほどです。初期のタイトル、例えばアーケードゲームの『Kosmo Spin』や魅力的な自動プラットフォーマー『Bumpy Road』は、人気のモバイルジャンルをよりスタイリッシュにアレンジしたような印象を与えます。しかし、そこからスタジオがより大胆かつ自信を持って制作を進めていく様子が見て取れます。

Simogo Legacy Collectionのゲームたち

  • Beat Sneak Bandit:リズムアクションゲーム
  • Year Walk:民話にインスパイアされた幻視クエストを描くアドベンチャー(コレクションにはコンパニオンアプリも含まれており、ゲームに登場する奇妙なクリーチャーを詳述)
  • Device 6:ゲームとミステリー小説を融合させた作品
  • The Sailor’s Dream:マルチメディアを用いたストーリーテリングの実験作
  • SPL-T:脳にテトリスのように食い込むパズルゲーム

これらの多種多様なリリースに共通する要素があるとすれば、それは驚異的なスタイルと明確な目的意識です。ゲームはそれぞれ非常に異なりますが、どの作品にも特定の焦点とビジョンがあります。ビジュアルからゲームデザイン、音楽に至るまで、あらゆる要素が丁寧に作られていることがわかります。

ゲーム保存の重要性

このコレクション自体にも同じことが言えます。筆者はSwitch 2でプレイしましたが(SteamとオリジナルのSwitchでも利用可能)、デバイスを巨大なスマートフォンに変え、すべてのゲームがアプリアイコンとして表示される基本的なメニューを備えることで、モバイル体験を再現しています。ゲームのプレイアブルなプロトタイプや、The Sailor’s Dreamのコンパニオンとしてリリースされたポッドキャストシリーズなど、たくさんの追加コンテンツが用意されています。ミュージックプレイヤーも素晴らしいトラックが揃っているので、ぜひお見逃しなく。

『Simogo Legacy Collection』は、単に素晴らしいゲームを集めた優れた作品であるだけでなく、重要なゲーム保存の行為でもあります。これらのゲームは現在でもApp Storeで見つけることはできますが、Appleのデジタルストアは古いゲームに対して敵対的であるため、今回のリリースは『Year Walk』や『Device 6』のような作品が他のプラットフォームで存続することを保証します。また、初期のモバイルゲームがいかに活気に満ちていたか、そして最高の作品がいかに時の試練に耐えうるかを再認識させてくれる素晴らしい機会でもあります。

入手可能情報

『Simogo Legacy Collection』は現在、Steam、Nintendo Switch、Switch 2で利用可能です。


元記事: https://www.theverge.com/games/839050/simogo-legacy-collection-review-switch-steam