August創業者がスマート玄関ドアで再出発:Doma Homeが「Doma Intelligent Door」を発表

「August」創業者らがスマート玄関ドアで再出発

スマートロックのパイオニア「August」の創業者たちが、新たなスマートホーム企業Doma Homeを立ち上げ、その初の製品となる「Doma Intelligent Door」を発表しました。これは、ユーザーが近づくと自動的に開閉するモーター駆動の玄関ドアで、スマートホーム市場に新たな風を吹き込むと期待されています。

Doma Homeは、「August」の生みの親であるジェイソン・ジョンソン氏とイヴ・ベアール氏によって設立されました。彼らはスマートロックの開発で培った経験を活かし、単なるデバイスではなく、家全体に統合された「魔法のような」「より信頼性の高い」体験を提供することを目指しています。

「Doma Intelligent Door」の革新的機能

Doma Intelligent Doorは、以下のような先進的な機能を備えています。

  • 自動開閉機能: 超広帯域無線(UWB)技術とステレオIR顔認識を組み合わせることで、認証されたユーザーが近づくとドアが自動的に解錠・開閉します。
  • 高精度な人・ペット検知: ミリ波(mmWave)センサーを内蔵し、ドアの通過中に人やペットの正確な位置を追跡。不適切なタイミングでのドアの閉鎖を防ぎます。
  • 統合されたスマートデバイス: ビデオドアベル、キーパッド、スマートロック(電子デッドボルトまたは欧州式マルチポイントロック)、スマートホームコントロールパネルがドア本体にシームレスに組み込まれています。
  • 安全機構: 抵抗を感知すると動作を停止するクラッチ安全機構を搭載しています。
  • 電源と接続性: ドアは有線接続を基本とし、モーター、ロック、ドアベル、コントロールパネル用に21,000mAhのバックアップバッテリーを内蔵。Power over Ethernet (PoE) とWi-Fiにも対応しています。

デザインとプライバシーへのこだわり

Doma Intelligent Doorは、Augustスマートロックでも知られる著名なインダストリアルデザイナー、イヴ・ベアール氏がデザインを手がけています。そのデザイン哲学は、「テクノロジーは強化であり、代替ではない」という考えに基づき、通常のドアとしての操作性を維持しつつ、洗練された外観と高度な機能を両立させています。

プライバシー保護にも重点が置かれており、顔認識データはすべてローカルで保存・暗号化されます。また、クラウド接続はリモートアクセス用に提供されますが、システム自体はクラウドに依存せず、月額課金もありません。ドアベルの映像は30日間ローカルに保存され、Matter互換カメラとして他のMatter対応システムと連携可能です。これにより、Apple Home、Google Home、Amazon Alexaなど、主要なスマートホームエコシステムとの連携が保証されています。

市場展開と将来の展望

Doma Intelligent Doorは、2026年夏に米国とカナダでの発売が予定されています。同社はKolbe、GlassCraft、MasterGrainなどの主要なドアメーカーと提携しており、最終的には12社のパートナーを獲得することを目指しています。価格は、プレミアムな玄関ドア、ハードウェア、電子機器を個別に購入する場合と同等になるとのことです。

Doma Homeは、ドアに留まらず、2026年秋にはモーター駆動で自動開閉・解錠機能を備えた「Doma Intelligent Windows」も発表予定です。これはミリ波センサーで在室状況を監視し、空気の質やHVACシステム、家の中の人々の位置に基づいて窓を開閉します。

ジョンソン氏とベアール氏のビジョンは、スマートホームをセンサー技術とAIを組み合わせた「インテリジェンス層」へと進化させることです。侵入的なカメラを使わず、環境センシング技術を通じて住人の存在を把握し、プライバシーを尊重しつつ、住人の行動に反応する応答性の高い家を目指しています。


元記事: https://www.theverge.com/tech/841622/doma-smart-door-august-smart-lock-makers