フィンテック企業Mesa、住宅ローン支払い特典付きクレジットカードを閉鎖

住宅ローン支払い特典カード「Mesa Homeowners Card」閉鎖

フィンテックスタートアップのMesaは、住宅ローン支払いに対してポイントを付与する「Homeowners Card」を閉鎖しました。Mesaのウェブサイトに掲載されたメッセージによると、12月12日をもって「すべてのMesa Homeowners Cardアカウントは閉鎖されました」。これにより、すべてのクレジットカードは無効化され、新たな購入やMesaポイントの獲得はできなくなります。今回の閉鎖について、MesaのFAQでは「Mesa Homeowners Cardプログラム全体を閉鎖するという事業上の決定」と説明されています。TechCrunchは、Mesaの今後の計画について追加コメントを求めています。

サービスの概要と背景

Mesaはわずか1年前、2024年11月に立ち上げられ、920万ドル(株式で720万ドル、負債で200万ドル)の資金を調達していました。同社は、1%キャッシュバック付きの住宅ローンと、キャッシュバック、旅行、住宅ローン相殺支払いなどの特典を含むクレジットカードの2つの製品を提供していました。当時、CEOのケリー・ハルピン氏はTechCrunchに対し、同社が「旅行やダイニングカードで人々が気に入っているものを、住宅所有者や親のために再構築した」と語っていました。

ハルピン氏によれば、Mesaは特典プログラムを住宅所有に関連する支出を奨励するように構成していました。「旅行やダイニングの支出ではなく、ガソリン、食料品、HOA(住宅所有者協会費)、公共料金、家庭用品、そして住宅ローンの支払いで報酬が得られるのです」と述べていました。

閉鎖の経緯と影響

Mesaのカード閉鎖は、One Mile at a TimeやUpgraded Pointsといった旅行情報サイトでも報じられており、Mesaのカード会員が過去1週間にわたって取引拒否を訴えていたことが明らかになっています。当初、Mesaはこれを一時的なシステム障害だと主張していました。現在、Mesaカードで獲得したポイントを償還する唯一の方法は、0.6%のレートでの明細書クレジットとしてのみ可能となっているようです。

今後の業界動向

一方、家賃支払いに対してポイントを付与する特典カードを提供するBiltは、来年改訂版のカードをリリースする際に、住宅ローンの支払いに対するポイント付与を拡大する予定だと発表しています。Mesaの撤退により、この分野での競争環境が変化する可能性があります。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/14/mesa-shuts-down-credit-card-that-rewarded-cardholders-for-paying-their-mortgages/