First Voyage、習慣形成AIコンパニオン「Momo Self Care」で250万ドルのシード資金を調達

習慣形成を支援するAIコンパニオン「Momo Self Care」

AIが生成するコンテンツが溢れる現代において、ユーザーが望む習慣を身につける手助けをしたいと考えるスタートアップ、First Voyageが、この度シードラウンドで250万ドル(約3億7500万円)の資金調達に成功しました。

同社のAIコンパニオンアプリ「Momo Self Care」は、デジタルペット「Momo」を世話することで、ユーザー自身の習慣形成タスクを完了するよう促します。

「Momo Self Care」の機能と体験

「Momo Self Care」アプリでは、ユーザーは自身が達成したいタスクを設定でき、Momoがその完了をリマインドしてくれます。タスクを完了するとコインが付与され、このコインを使ってMomoをカスタマイズするためのアイテムをアプリ内で購入できます。これにより、人気生産性アプリ「Focus Friend」のように、ゲーミフィケーションの要素が加わり、ユーザーのモチベーションを維持する仕組みとなっています。

また、ユーザーはMomoにセルフケアについて相談することも可能です。Momoはユーザーの目標に基づき、具体的な習慣やタスクを提案します。

共同創業者兼CEOのベサルト・コパ氏は、「Momoはユーザーが最高の自分になる手助けをし、ユーザーはMomoにケア、愛情、そして可愛いアクセサリーで応えます」と述べています。

資金調達の詳細と市場での位置付け

今回の資金調達は、a16z speedrun、SignalFire、True Globalを含む複数の投資家から行われました。コパ氏によると、Momoユーザーはすでにプラットフォーム上で200万件以上のタスクを作成しており、特に生産性、スピリチュアリティ、マインドフルネスに関連する習慣が人気だといいます。

AIコンパニオンの未来と安全性

ChatGPT、Claude、GrokといったAIチャットボットの影響力が増大し、AIアプリが市場に殺到する中で、「コンパニオン」としてのAIがもたらす害について懸念が高まっています。しかし、コパ氏は今後数年間でAIキャラクターと人間の関係がさらに深まると考えており、ウェルネスやセルフケアに焦点を当てたAIアプリは、不健全な欲求をターゲットにするものよりもはるかに良いと強調しています。

コパ氏は、「AIのパーソナライゼーション能力は、これらの関係の影響を別のレベルに引き上げるでしょう」と述べ、Momoにはプロンプトフィルターなどの安全対策が組み込まれており、AIとユーザー間の会話が適切な範囲内に保たれるように設計されていることを明かしました。

今後の展望と成長戦略

調達した資金は、現在iOSで利用可能なMomoのAndroidアプリストアでのローンチに主に充当されます。さらに、First Voyageチームは、Momoがよりインテリジェントに人々と対話できるよう、その機能を強化していく計画です。

コパ氏は、「Momoとそのコミュニティが、最高のAI、アニメーション、ゲーミフィケーションを活用して、できるだけ多くの人々の生活を向上させる、決定的な消費者ブランドになることを願っています」と、将来への意気込みを語っています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/15/first-voyage-raises-2-5m-for-its-ai-companion-helps-you-build-habits/