Meta、AIデータセンター向けに原子力発電を導入 – 6GW超の電力確保へ

概要:AI成長を支える電力戦略

Metaはデータセンターの電力供給を確保するため、3社の原子力発電関連企業と契約を締結しました。 AI技術の急速な発展に伴い、データセンターの電力需要が飛躍的に増加しており、Metaはこの新たな電力戦略で、安定した24時間体制の電力供給を目指します。契約相手は、小型モジュール炉(SMR)開発スタートアップのOkloとTerraPower、そして既存の原子力発電所を運営するVistraです。これらの契約により、Metaは合計で6ギガワット(GW)を超える電力を確保する見込みです。

Vistraとの契約:既存発電所の活用

Vistraとの20年間の契約は、Metaのエネルギーニーズに最も早く貢献するでしょう。Metaは、Vistraがオハイオ州で運営するPerryとDavis-Besseの既存原子力発電所から合計2.1GWの電力を購入します。 さらに、Vistraはこれらの発電所とペンシルベニア州のBeaver Valley発電所に容量増強を行い、追加で433MWの電力を2030年代初頭に供給開始する予定です。 既存の原子力発電所からの電力は、現在グリッド上で最も安価な供給源の一つとされています。

SMRスタートアップとの戦略的提携

Metaは、将来的な電力供給の多様化と安定化のため、革新的な小型モジュール炉(SMR)を開発するスタートアップであるOkloとTerraPowerとも提携しました。SMRは、大規模な既存炉と比較して建設コストやリードタイムを削減し、工場での量産を通じてコストダウンを図ることを目指しています。これらの契約は、SMR技術の実証と普及を大きく後押しする可能性があります。

Okloとの契約:2030年稼働を目指す

Okloとの契約では、Metaは1.2GWの電力を購入します。 Okloは、早ければ2030年にも電力供給を開始することを目指しており、オハイオ州パイク郡に同社の「Aurora Powerhouse」原子炉を複数建設する計画です。Aurora Powerhouseは1基あたり75MWの電力を生成するため、Metaの要求を満たすためには十数基の建設が必要となります。Okloは過去にデータセンター事業者であるSwitchと大規模な契約を締結していますが、原子力規制委員会(NRC)からの原子炉設計承認には苦戦している現状があります。

TerraPowerとの契約:ビル・ゲイツ氏共同設立SMRの展望

ビル・ゲイツ氏が共同設立したTerraPowerは、早ければ2032年にもMetaへの電力供給を開始する予定です。TerraPowerは、溶融ナトリウムを冷却材として利用する原子炉を設計しており、需要が低い時には超高熱の塩を断熱貯蔵槽に蓄え、必要に応じて最大5時間以上、追加で100〜500MWの電力を供給できる独自の蓄電システムを備えています。同社の原子炉は1基あたり345MWの発電能力を持ちます。MetaはTerraPowerから最初の2基で690MWの電力を購入し、追加で6基、合計2.8GWの原子力容量と1.2GWの蓄電容量を確保する権利も有しています。 TerraPowerはNRCの承認プロセスを比較的順調に進めており、GE Hitachiと協力してワイオミング州で初の発電所建設を進めています。

コストと将来の課題

既存の原子力発電所からの電力は経済的である一方、SMRのコスト構造はまだ完全に確立されていません。TerraPowerは、将来の発電所の電力コストを1メガワット時あたり50~60ドルと見積もっており、Okloは80~130ドルを目指しています。ただし、これらは量産後の目標であり、初期のSMRはより高価になる可能性が高いと見られています。


元記事: https://techcrunch.com/2026/01/09/meta-signs-deals-with-three-nuclear-companies-for-6-plus-gw-of-power/