導入:収益化ガイドラインの新たな動き
YouTubeは、一部の物議を醸すトピックを扱う動画の広告収益化ガイドラインを更新し、より多くのクリエイターがフル広告収益を得られるように変更しました。この変更は、デリケートなテーマを扱うクリエイターにとって重要な意味を持ちます。
収益化対象となるコンテンツの拡大
今回の更新により、自殺、自傷行為、中絶、家庭内暴力、性的虐待といったこれまで収益化が制限されがちだったトピックも、ドラマ化された内容や露骨でない表現であれば、より多くの広告収入を得る資格が与えられます。
YouTubeは次のように説明しています。
- これまで、コンテンツの描写の生々しさや詳細さは、たとえドラマ化された素材であっても広告適合性を判断する上で重視されていませんでした。
- 結果として、そのような動画は「黄色のドルアイコン」が付与され、収益化が制限されることが多々ありました。
- 今回の更新により、ガイドラインはより寛容になり、クリエイターはより多くの広告収入を得られるようになります。
変更の背景とクリエイターへの配慮
この変更は、クリエイターからのフィードバックに応えるものです。クリエイターからは、ドラマ化されたコンテンツや時事問題に関するコンテンツが、YouTubeの厳格なガイドラインによって広告収入が制限されているとの声が上がっていました。YouTubeは、デリケートな物語を語るクリエイターや、ドラマ化されたコンテンツを制作するクリエイターが、広告収入を得る機会を確保したいと考えています。
「私たちのガイドラインはこの分野で厳しすぎ、ドラマ化されたコンテンツのような動画の収益化を停止させていることが分かりました」とYouTubeは述べています。「この種のコンテンツは広告主にとって物議を醸すトピックに言及するかもしれませんが、最終的には広告を掲載することに抵抗がない場合があります。例えば、架空の文脈であったり、個人的な経験をさりげなく、あるいは露骨でない形で語るコンテンツなどです。したがって、非常に描写が詳細であったり露骨なシーンや部分を避ける限り、クリエイターはより多くの広告収入を得られるようになります。」
引き続き収益化の制限対象となるトピック
一方で、児童虐待(児童人身売買を含む)や摂食障害に関するコンテンツは、引き続きフル収益化の対象外となります。これらのトピックに関する詳細な描写やドラマ化されたコンテンツも、広告収入の対象にはなりません。
広がるコンテンツポリシーの変化
今回の動きは、YouTubeがプラットフォーム上のコンテンツに対する取り締まりを緩和しているという、より大きな傾向の一部として捉えられます。昨年には、「公共の利益」になると判断された動画(政治、社会、文化的問題の議論など)は、プラットフォームの規則に違反する可能性があっても、削除しないようモデレーターに指示が出されました。これは、ドナルド・トランプ元大統領が再任した時期に、ソーシャルメディアプラットフォームがオンライン言論のモデレーションを緩和していた時期と重なっています。
クリエイターへの影響と今後の展望
このポリシー変更は、デリケートなテーマに取り組むクリエイターにとって、コンテンツ制作の自由度と収益化の機会を拡大するものと期待されます。YouTubeは、クリエイターコミュニティとの対話を通じて、プラットフォームのポリシーを継続的に進化させています。これにより、IT業界におけるプラットフォーム企業のコンテンツガバナンスの動向が改めて注目されます。
