トランプEPA、環境規制撤廃へ動く
トランプ政権下の環境保護庁(EPA)は、2009年に定められた温室効果ガスが人類の健康と福祉に脅威を与えるとする「危険認定」の撤廃を検討していると、The Wall Street Journalが報じました。この動きは、早ければ今週中にも発表される可能性があります。この「危険認定」は、二酸化炭素やメタンを含む6種の温室効果ガスに対する連邦規制の法的根拠となっており、過去に何度も異議が申し立てられてきましたが、その度に退けられてきました。
今回の撤廃は、主に自動車やトラックの排ガス規制に影響を与えると見られています。また、将来的には発電所や産業施設など、他の分野の規制緩和にもつながる可能性があります。
「危険認定」撤廃の影響と産業界の反応
この動きは、多数の訴訟を引き起こすことはほぼ確実であり、決着には数年を要するでしょう。特に自動車業界は、この規制緩和の動向に注目しています。
- 燃費効率規制の緩和を働きかけてきた伝統的な自動車メーカーは、今回の「危険認定」撤廃を積極的に推進しているわけではありません。
- 一方で、テスラはEPAに対し、「危険認定」の維持を求めるなど、真逆の姿勢を示しています。テスラは、この認定が「強固な事実および科学的記録に基づいている」と主張しています。
このような国内の規制の方向転換は、国境を越えて事業を展開する企業にとって新たな課題を生み出します。各市場で異なるアプローチが必要となり、コスト増加を招く可能性があります。
気候変動と経済への影響
トランプ政権は、今回の政策変更によって1兆ドル以上の経済効果があると主張していますが、その根拠は示されていません。一方で、気候変動が経済に与える潜在的なコストは、はるかに大きいと複数の研究が示唆しています。
- 議会予算局の調査では、海面上昇により約1兆ドル相当の不動産が危機に瀕していると報告されています。
- 地球温暖化が緩和されない場合、米国の死亡率は2%上昇する可能性があります。
- 2024年の研究では、気候変動が2050年までに世界のGDPを17%削減する可能性があり、これは年間38兆ドルに相当すると推定されています。
IT業界においても、持続可能性への取り組みやデータセンターのエネルギー効率化など、気候変動対策は重要なテーマです。今回の規制緩和の動きが、長期的にどのような影響を与えるか、今後の動向が注目されます。
元記事: https://techcrunch.com/2026/02/10/trump-epa-reportedly-seeks-to-revoke-landmark-air-pollution-rule/
