AI生成のアート作品が著作権保護を受けないことを最高裁判所が確認

概要

アメリカ合衆国の最高裁判所は、人工知能(AI)によって生成されたアート作品が著作権保護を受けることができないとする決定を覆すことを拒否しました。この決定により、AI生成のアート作品に対する法的な保護は依然として不確実な状況にあります。

背景

ミズーリ州のコンピューターサイエンティストであるスティーブン・サーラー氏が、自身が開発したアルゴリズムによって生成されたアート作品「A Recent Entrance to Paradise」を著作権登録するよう求めましたが、2019年にアメリカ合衆国著作権局はその要求を却下しました。

裁判所の決定

サーラー氏はこの決定に不服を申し立て、その後連邦地裁で「人間による創作性」が著作権保護の基本要件であると判決が出されました。さらに、2025年にワシントンD.C.の連邦控訴裁判所でも同様の判断が下され、サーラー氏は最高裁判所に再審査を求めていました。

最新の決定

しかし、2026年3月2日付で最高裁はこの件について再審査を行わないことを決定しました。これにより、AI生成アート作品が著作権保護を受けられないという状況が確定的となりました。

影響

サーラー氏は、この判決が他の人々がAIを創造的に使用することを抑制する「寒気」を生むと主張していました。また、著作権局は2025年に新しい指針を発表し、テキストプロンプトに基づいて生成されたAIアート作品は著作権保護の対象外であることを明確にしました。

関連情報

サーラー氏はこれまでにも、自身が開発したAIシステムによって生成された出力を特許登録する試みを何度も行っています。しかし、連邦裁判所はAIシステムが特許を取得できないと判断し、2024年に米国特許庁も同様の指針を発表しました。

結論

AI生成アート作品に対する著作権保護の問題は依然として重要な課題であり、今後も法的な議論が続くことが予想されます。この決定により、AI生成コンテンツの所有権や利用に関する新たな法的枠組みの構築が求められるでしょう。


元記事: https://www.theverge.com/policy/887678/supreme-court-ai-art-copyright