Windows 11でのMicrosoftアカウントバイパス方法がさらに廃止へ
Microsoftは、Windows 11のインストール時にローカルアカウントを作成し、Microsoftアカウント(MSA)の要件を回避するための方法をさらに削除しています。この変更は、Windows 11 Insider Preview Build 26220.6772 (KB5065797)でDevチャネルのInsider向けに導入され、将来の製品版ビルドにも含まれる可能性が高いことを示しています。
変更の背景と目的
Microsoftは、この決定について、Windows 11のインストール中にMicrosoftアカウントのセットアップをバイパスすると、デバイスが「完全に構成されない」状態になるためだと説明しています。MicrosoftのAmanda Langowski氏は、「Windowsセットアップエクスペリエンス(OOBE)におけるローカルアカウント作成の既知のメカニズムを削除しています」と述べました。これらのメカニズムは、Microsoftアカウントのセットアップを回避するためによく使用されていましたが、意図せず重要なセットアップ画面をスキップし、ユーザーが「完全に構成されていない」デバイスでOOBEを終了する可能性がありました。
この変更が実施されると、ユーザーはPCを「正しくセットアップ」するために、インターネット接続とMicrosoftアカウントを使用してOOBEを完了する必要があります。
過去の対策と残された可能性
Microsoftは今年初めにも、Windows 11から「BypassNRO.cmd」スクリプトを削除しています。当時、同社はこの変更が「Windows 11のセキュリティとユーザーエクスペリエンスを向上させるため」の必要性によって促されたと述べていました。
BleepingComputerが以前報じたように、MicrosoftはBypassNROスクリプトを削除したものの、BypassNROレジストリ値は削除していませんでした。これは、ローカルアカウントを設定し、ネットワーク接続をスキップするオプションとして機能していました。理論的には、Windowsインストールプロセスの「ネットワークに接続しましょう」画面でShift+F10コマンドプロンプトからRegeditを使用して、以下のコマンドを手動で入力することで、Microsoftアカウントの要件をスキップできる可能性がありました。
reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE /v BypassNRO /t REG_DWORD /d 1 /f
shutdown /r /t 0
しかし、この記事の執筆時点ではこの方法がまだ機能するかはテストされておらず、たとえ機能したとしても、Microsoftはセキュリティを強化し、PCが完全に構成されるようにするために、将来のリリースでこれを削除する可能性があります。