エンタープライズ向けWindows Backupが一般提供開始
Microsoftは今週、エンタープライズ向けWindows Backupの一般提供を発表しました。これは、バックアップを簡素化し、Windows 11への移行を容易にする新しいエンタープライズグレードのバックアップツールです。
2024年11月のMicrosoft Igniteカンファレンスで初めて発表され、2025年5月からはパブリックプレビューが提供されていました。このオプトイン機能はデフォルトで無効になっており、Entra参加デバイスに2025年9月のWindows月次累積更新プログラムをインストールした後に利用可能になります。ただし、IT管理者がバックアップおよび復元ポリシー設定を構成することで有効にする必要があります。
主要機能とメリット
このツールが有効になると、Windows 10およびWindows 11システム上のWindows設定、環境設定、およびMicrosoft Storeからインストールされたアプリをバックアップできます。そして、デバイスセットアップ中にWindows 11 PCにそれらを復元するのに役立ちます。
Microsoftは、Microsoft 365メッセージセンターの更新で次のように説明しています。「このエンタープライズグレードの機能は、ユーザー設定とMicrosoft Storeアプリのインストールを安全に保持することで、ITチームがデバイス移行を合理化するのに役立ちます。Windows 10からWindows 11へのアップグレードであろうと、Windows 11 PCのリフレッシュであろうと、この機能は一貫したユーザーエクスペリエンスを保証し、堅牢なバックアップと迅速な回復機能を通じてビジネス継続性をサポートします。」
データストレージとセキュリティ対策
エンタープライズ向けWindows Backupを使用してバックアップされたデータは、Exchange Onlineクラウドに保存されます。データの保存場所は、テナント作成時に管理ポータルで選択された国/地域に準拠します。テナントのデータ保存場所は、テナント管理センターの「管理者 > 設定 > 組織設定 > 組織プロファイル > データ場所」で確認できます。
Microsoftは、顧客データが1つ以上の形式の暗号化を使用して保護されていると述べています。また、Microsoftは、厳格な管理監督下で必要な場合にのみ(例:トラブルシューティング目的や法的コンプライアンスのため)データにアクセスします。同社はさらに、「Microsoftの担当者は、トラブルシューティングやマルウェアからの保護などの機能改善といった、契約されたサービスの提供と互換性のある目的でのみ顧客データを使用する場合があります」と付け加えています。