Chromeが通知過多を軽減する新機能を導入
Google Chromeは、最近訪問されていないウェブサイトからの通知権限を自動的に取り消す新機能を導入します。これは、ユーザーが受け取るアラートの過多を軽減することを目的としています。
GoogleのChromeプロダクトマネージャーであるArchit Agarwal氏によると、ユーザーが受け取る通知の量は非常に多いにもかかわらず、実際にエンゲージメントにつながる通知は1%未満だといいます。この新機能は、ユーザーのインタラクションがほとんどないにもかかわらず、頻繁に通知を送信するサイトをターゲットとしています。
機能の詳細と効果
この機能は、Chromeの既存の「Safety Check」ツールを拡張するものです。Safety Checkはすでに位置情報やカメラなどの他の権限へのアクセスを削除していますが、今回のアップデートで通知にも適用されることになります。デスクトップ版とAndroid版の両方のブラウザで利用可能です。
Googleの内部テストでは、この新機能によって通知過多が大幅に減少し、通知の送信頻度を減らしたサイトでは、かえってエンゲージメントが増加したことが示されています。
Agarwal氏は、通知が「本当に価値があり、役立つものになり得る」と強調しており、この機能は「ユーザーエンゲージメントが非常に低く、かつ大量の通知が送信されているサイトに対してのみ」権限を取り消すと述べています。
ユーザーへの影響と管理方法
Chromeは、ウェブサイトの通知アクセスが削除された際にユーザーに通知します。ユーザーは、Safety Checkを通じて、またはサイトを再訪問して再度オプトインすることで、いつでも権限を復元できます。
また、最近訪問していないサイトからのアラートが自動的にオフになることを望まないユーザーは、この自動取り消し機能自体を完全に無効にすることも可能です。
Googleのプライバシーと安全性への取り組み
このアップデートは、ブラウザのプライバシーと安全機能を向上させ、Chromeユーザーが集中力を妨げる要素をより細かく制御できるようにするためのGoogleの広範な取り組みの一環です。
Agarwal氏は、「この変更は、よりクリーンで集中できるブラウジング体験につながると信じています」と付け加えています。
Googleは、2024年9月以降、Androidおよびデスクトップ版Chromeで、サイトを離れると自動的に取り消される「ワンタイムウェブサイト権限」をユーザーに付与できるようにしています。また、今年初めには、Google Chromeのウェブブラウザプロセスが管理者として実行されないように「権限を降格させる」Chromiumの変更を展開し、Windowsのセキュリティを強化しています。