はじめに
AppleのCEO、ティム・クック氏が中国・上海を訪問し、現地の文化交流を深めるとともに、iPhone Airの中国市場投入に向けた重要な動きを見せました。この訪問中、クック氏は人気キャラクター「Labubu」の生みの親であるアーティスト、カシン・ルン氏から、自身をモデルにしたカスタムLabubuを贈呈されるという心温まる一幕もありました。
ティム・クック氏の中国訪問とLabubuの贈呈
クック氏は、Pop MartのCEOであるワン・ニン氏と、The Monstersのクリエイターであるカシン・ルン氏と会談しました。ルン氏は、iPad ProとApple Pencilを使ってキャラクターをスケッチする様子をクック氏に披露。この交流の中で、ルン氏からクック氏へ、白毛、眼鏡、黒いジーンズ、青いシャツ、スニーカー、そして小さなiPhone 17を身につけた、クック氏そっくりの一点もののLabubuが贈られました。クック氏は、このLabubuが「Cosmic Orangeの新しいiPhone 17 Proを持っている」と述べ、ルン氏もクック氏とLabubuの出会いを描いた絵を公開しました。
iPhone Airの中国市場投入とeSIMの重要性
今回の訪問の裏には、中国でのiPhone Airの発売という大きな目的があります。iPhone Airは、厚さわずか5.6mmという極薄設計のため、物理的なSIMカードスロットを搭載していません。そのため、中国市場ではApple初のeSIM専用iPhoneとなります。このeSIMへの移行は、中国当局からの規制承認が必要であったため、発売が遅れていました。eSIM技術は、物理的なSIMカードが不要となることで、デバイスのセキュリティ管理やユーザーのプライバシー保護において新たな課題と機会をもたらします。特に、政府による通信監視が厳しいとされる中国市場において、eSIMの導入は、ユーザーデータの取り扱いに関する規制当局との調整が極めて重要であることを示唆しています。
その他の活動
クック氏は上海滞在中、Apple Pudongの直営店を訪れたほか、Lilith Gamesのチームと面会し、人気ゲーム「AFK Journey」について意見を交わしました。また、ワン・フェイフェイ氏の新しいミュージックビデオの撮影現場も訪問。このミュージックビデオは、iPhone 17 Proを使ってワンショットで撮影されたとのことです。
まとめ
ティム・クック氏の中国訪問は、文化交流と新製品プロモーションの側面を持ちながらも、iPhone AirのeSIM導入という、中国市場におけるAppleの戦略的な一歩を強く印象付けました。eSIM技術の普及は、今後のモバイル通信のあり方、そしてそれに伴うセキュリティとプライバシーの議論をさらに加速させることでしょう。
元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/14/tim-cook-custom-labubu/