はじめに:Windows 10サポート終了
Microsoftは本日、2025年10月14日をもってWindows 10のサポートが終了したことを改めて顧客に警告しました。これにより、Windows 10は今後、新たに発見されたセキュリティ脆弱性に対するパッチを受け取ることができなくなります。
サポートが終了しても、Windows 10を実行しているPCは引き続き機能しますが、セキュリティ更新プログラムが提供されないため、ウイルスやマルウェアに対する脆弱性が大幅に高まります。Microsoftは、Windows 11へのアップグレード、またはWindows 365を利用したクラウドでのWindows 11への移行を強く推奨しています。
サポート終了が意味するもの
Microsoftはサポートドキュメントで、「Windows 10は2025年10月14日にサポート終了を迎えました。この時点以降、技術サポート、機能更新、およびセキュリティ更新は提供されません」と述べています。また、「Windows 10を実行するPCを使い続けることは可能ですが、継続的なソフトウェアおよびセキュリティ更新がない場合、PCはウイルスやマルウェアのリスクがより高まります。この日付以降は、サポートされているバージョンのWindowsにアップグレードすることをお勧めします」と強調しています。
移行状況と市場シェア
Steamの2025年9月のハードウェア&ソフトウェア調査によると、ゲーマーの63.04%がWindows 11を使用しているのに対し、Windows 10を使用しているのは32.18%に過ぎません。また、Statcounterのグローバル統計では、Windows 11が6月にWindows 10のインストールベースを上回り、全Windowsシステムの48.94%がWindows 11を実行しているのに対し、Windows 10は40.5%となっています。これらのデータは、Windows 11への移行が進んでいることを示していますが、依然として多くのユーザーがWindows 10を使用している現状も浮き彫りにしています。
サポート継続の選択肢
Windows 11への切り替えを望まないユーザー向けには、いくつかの選択肢が提供されています。
- Extended Security Updates (ESU) プログラム:ホームユーザー向けには年間30ドル、企業顧客向けにはデバイスあたり年間61ドル(最大3年間、毎年倍増し、3年間で合計427ドル)で、さらに1年間サポートを延長できます。Microsoft Rewardsポイントで登録するか、Windowsバックアップを有効にしてデータをクラウドに同期するホームユーザーは無料で利用可能です。欧州経済領域(EEA)の個人顧客は、Microsoftアカウントで登録しWindowsにログインすることで、ESUプログラムに無料で登録できます。
- Long-Term Servicing Channel (LTSC) リリース:医療機器や産業機器などの特殊なデバイス向けに設計されたWindowsエディションで、サポート終了後も更新が継続されます。例えば、Windows 10 Enterprise LTSC 2021は2027年1月まで(IoT Enterpriseエディションは2032年1月まで)、Windows 10 Enterprise LTSC 2019は2029年1月までサポートされます。
今後の対策と情報源
ユーザーは、Microsoftのライフサイクルポリシー検索ツールまたはWindowsライフサイクルFAQページにアクセスすることで、Windowsのサービス終了日に関する詳細情報を確認できます。今回のサポート終了は、多くのユーザーにとってPCのセキュリティを再評価し、適切な対策を講じる重要な機会となります。