M2搭載Vision Pro、下取り対象外に – 高額デバイスの資産価値に疑問符
Appleは2025年10月15日、M5チップを搭載した新型Vision Proの発表に伴い、初代M2チップ搭載Vision Proの販売終了を発表しました。しかし、他のApple製品とは異なり、この初代Vision ProがAppleの下取りプログラムの対象外であることが明らかになり、高額な先進デバイスへの消費者の投資に対する懸念が浮上しています。
異例の措置:Appleの下取りプログラムから除外
通常、Apple Watch、iPhone、iPad、MacといったAppleのハイエンドデバイスは、新モデルの発売と同時に旧モデルが下取りプログラムの対象となり、ユーザーは新しいデバイスの購入資金に充てることができます。しかし、Vision Proはこの慣例から外れる形となりました。この異例の措置は、下取りパートナーが現状でVision Proの受け入れに難色を示している可能性が高いと報じられています。
ユーザーへの影響と市場の厳しい反応
M5搭載の新型Vision Proへのアップグレードを希望するユーザーは、旧モデルをAppleの下取りプログラムを通じて手放すことができないため、自力で売却先を見つける必要があります。この状況に対し、市場からは厳しい声が上がっています。
- 「Appleですら欲しがらない」
- 「実質0ドルの価値」
- 「3,500ドルのVRヘッドセットを買えるなら、何もできないものをより速く動かすために2つ目も買えるというAppleの論理」
- 「高価な趣味だ」
- 「最小限の違いしかない新しいデバイスに3,500ドルを払う人はいない」
これらのコメントは、高額なデバイスの急速な陳腐化と資産価値の喪失に対するユーザーの不満を明確に示しています。
消費者の視点から:先進技術への投資リスク
今回のVision Proの下取り対象外という決定は、先進技術製品への投資における潜在的なリスクを浮き彫りにしています。特に高価なデバイスの場合、購入後のサポート体制や将来的な資産価値は、消費者の購入判断において重要な要素です。Apple製品はこれまで比較的高いリセールバリューを維持してきましたが、Vision Proのケースは、その常識が常に当てはまるわけではないことを示唆しています。消費者は、新たな高額デバイスへの投資を検討する際、そのライフサイクルと将来的な価値変動について、より慎重な評価が求められるでしょう。
元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/15/discontinued-m2-vision-pro-not-available-for-trade-in/