Apple Vision ProがM5チップで大幅進化、関連するセキュリティ・プライバシー機能の動向も

Apple Vision Pro、M5チップ搭載で性能を大幅強化

Appleは本日、Vision Proヘッドセットの最新モデルを発表しました。このアップデートでは、次世代のM5チップが搭載され、パフォーマンスが飛躍的に向上しています。M5チップは、10コアCPU、Neural Acceleratorを内蔵した10コアGPU、そして16コアNeural Engineを備え、前モデルのM2チップと比較して処理速度とバッテリー持続時間が向上しています。

特に注目すべきは、M5チップがディスプレイ上で10%多くのピクセルをレンダリング可能になった点です。これにより、よりシャープな画像と鮮明なテキスト表示が実現されます。また、リフレッシュレートは従来の100Hzから120Hzに向上し、Mac仮想ディスプレイ使用時のモーションブラーを低減し、よりスムーズな体験を提供します。

グラフィックス面では、M5チップによりハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングとメッシュシェーディングがVision Proで利用可能になりました。これはM3チップで初めて導入された機能であり、グラフィックスレンダリングの品質を大きく向上させます。さらに、AI機能はM5チップの高速な16コアNeural Engineと各GPUコア内のNeural Acceleratorにより、最大50%高速化されています。

快適性の向上と新アクセサリー

新しいVision Proには、より快適な装着感を提供するデュアルニットバンドが同梱されます。このバンドは、頭頂部と後頭部を横切る2本のストラップが一体となっており、後頭部のストラップにはタングステンインサートが組み込まれ、バランスと安定性を高めるカウンターウェイトの役割を果たします。デュアルニットバンドは単体でも99ドルで購入可能で、旧世代のVision Proとも互換性があります。

また、同梱される充電器も新しい40Wダイナミックパワーアダプター(最大60W)に変更されました。これは、旧モデルに同梱されていた30W USB-Cパワーアダプターからのアップグレードです。

アクセサリー面では、Logitech Muse空間スタイラスと、PlayStation VR2 Senseコントローラーのサポートが追加され、ユーザー体験の幅が広がります。

市場投入とその他の動向

アップデートされたVision Proは、本日より予約注文が開始され、10月22日水曜日から顧客への配送と店頭販売が開始されます。米国での価格は引き続き3,499ドルからで、256GB、512GB、1TBのストレージオプションが選択可能です。販売地域は、米国に加え、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、日本、英国、アラブ首長国連邦に拡大されます。

ソフトウェア面では、年内にリリース予定のiPadOS 26.1アップデートにより、Vision ProアプリがiPadにも対応する予定です。これにより、これまでiPhoneのみで利用可能だった機能がiPadでも利用できるようになります。

Apple製品におけるセキュリティ・プライバシー関連の注目点

今回のVision Proの発表と合わせて、Apple製品全体のセキュリティおよびプライバシーに関するいくつかの動向も報じられています。

  • iOS 26.0.2アップデート: Appleは、バグ修正やセキュリティ脆弱性への対応を含むiOS 26.0.2の内部テストを進めており、数週間以内にリリースされる見込みです。
  • AirTagのセキュリティ強化: 今秋に予定されているAirTagのアップデートでは、追跡範囲の改善に加え、改ざん防止機能の強化が図られる予定です。
  • FaceTimeのプライバシー機能: iOS 26では、FaceTimeに「センシティブコンテンツ警告」機能が追加され、ユーザーのプライバシー保護がさらに強化されます。

これらのアップデートは、Appleが製品の性能向上だけでなく、ユーザーのセキュリティとプライバシー保護にも継続的に注力していることを示しています。


元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/15/apple-announces-vision-pro-with-m5-chip/