大規模AWS障害が発生:Fortnite、Alexa、Snapchatなどに影響

大規模AWS障害が発生

2025年10月20日、Amazon Web Services (AWS) で大規模な障害が発生し、Fortnite、Alexa、Snapchat、ChatGPT、Epic Games Store、Epic Online Servicesなど、多数のオンラインサービスが影響を受けました。この障害は、特にUS-EAST-1リージョンで運用上の問題が報告されましたが、世界中の他のリージョンでもサービスに影響が出ました。

障害の詳細と広範囲な影響

AWSのステータスチェッカーによると、US-EAST-1リージョンで午前3時11分(ET)に問題が報告され始めました。Amazonは午前3時51分(ET)の更新で、「問題の軽減と根本原因の理解に積極的に取り組んでいる」と発表しました。Redditのユーザーからは、Alexaスマートアシスタントが機能せず、ルーティンやアラームが動作しないといった報告が上がりました。また、Perplexity、Airtable、Canva、McDonald’sアプリなど、AWSのクラウドネットワーク上で動作するプラットフォームも影響を受けました。

PerplexityのCEOであるAravind Srinivas氏はX(旧Twitter)で、「Perplexityは現在ダウンしている。根本原因はAWSの問題だ」と述べ、広範囲にわたる影響を強調しました。

このような大規模なインフラ障害は、単にサービスが利用できなくなるだけでなく、ビジネスの継続性、データアクセス、そして間接的なセキュリティリスクにもつながる可能性があります。ユーザーは重要な情報やサービスにアクセスできなくなり、企業は運用に支障をきたすことになります。

復旧状況と過去の事例

Amazonは午前5時27分(ET)の更新で、「大幅な復旧の兆候が見られる。ほとんどのリクエストは正常に成功するはずだ」と述べ、復旧に向けて進展していることを示しました。そして午前6時35分(ET)には、「ほとんどのAWSサービス運用は現在正常に成功している」と報告し、完全な解決に向けて作業を続けていると発表しました。

US-East-1リージョンにおけるAWS障害は、今回が初めてではありません。過去には2023年、2021年、2020年にも大規模な障害が発生し、複数のウェブサイトやプラットフォームが数時間にわたってオフラインになる事態が起きています。これらの繰り返し発生する障害は、クラウドサービスの単一障害点(Single Point of Failure)としてのリスクを浮き彫りにしています。

クラウドインフラの安定性とセキュリティの重要性

今回のAWS障害は、現代のデジタル社会がいかに大規模なクラウドインフラに依存しているかを改めて示しました。主要なクラウドプロバイダーの障害は、広範囲にわたるサービス停止を引き起こし、個人ユーザーから大企業まで多大な影響を与えます。これは、システムの冗長性、災害復旧計画、そして代替手段の確保がいかに重要であるかを強調するものです。

特にセキュリティの観点からは、サービスが利用できない状態は、緊急時の対応能力の低下や、一時的なデータアクセスの喪失につながる可能性があります。企業は、このような事態に備え、クラウドプロバイダーの障害発生時でも、重要な業務を継続できるような強固なセキュリティ戦略と事業継続計画を策定する必要があります。


元記事: https://www.theverge.com/news/802486/aws-outage-alexa-fortnite-snapchat-offline