YouTubeがShortsに新たな時間制限機能を導入
YouTubeは、短尺動画サービス「Shorts」において、ユーザーが視聴時間を管理できるよう新たなタイマー機能を導入しました。これは、ユーザーが「たった1本だけ」のつもりが長時間スクロールし続けてしまうという一般的な行動パターンに対応するためのものです。この機能は、ユーザーの視聴習慣を支援し、燃え尽き症候群を防ぐことを目的としており、テックプラットフォームに対する高まる社会的圧力と、長期的なユーザーエンゲージメントを重視する企業の姿勢を反映しています。
機能の詳細と今後の展望
ユーザーはアプリの設定を通じて、Shortsの1日の視聴時間制限を設定できます。設定した制限に達すると、Shortsフィードのスクロールが一時停止したことを通知するポップアップが表示されます。ただし、このポップアップは現時点では解除可能です。
YouTubeは、この制限機能がまだペアレンタルコントロールと統合されていないことを明記しており、保護者が子供の視聴制限を強制することはできません。しかし、同社は来年にはペアレンタルコントロールが導入され、子供はプロンプトを解除できなくなる予定であると述べています。
過去のデジタルウェルビーイング機能と背景
YouTubeは以前にも、ユーザーの「ドゥームスクロール」習慣を抑制するためのデジタルウェルビーイング機能を展開してきました。これには、15分、30分、60分などの間隔でリマインダーを表示し、動画を一時停止させる「休憩のリマインダー」や、特定の時間帯に視聴を停止して就寝を促す「就寝時間のリマインダー」などがあります。
このような機能導入の背景には、ソーシャルメディア企業が子供の精神衛生に悪影響を与える中毒性のある機能を意図的に設計したとして、米国で約2,000件もの訴訟が係争中であるという状況があります。
企業責任とビジネスモデルのバランス
これらの機能は、企業の社会的責任を示す一方で、その任意性から、実際のユーザーエンゲージメントの削減には繋がらない可能性も指摘されています。YouTubeは、中毒性のあるデザインに関する懸念に対処しつつ、その核となるビジネスモデルを維持しようとしていると考えられます。
元記事: https://techcrunch.com/2025/10/22/youtube-adds-at-timer-for-you-to-stop-scrolling-shorts/