Apple、記録的な2025年第4四半期決算を発表
Appleは2025年第4四半期(7月から9月)の決算を発表し、売上高1,025億ドル、純利益275億ドル(希薄化後1株あたり1.85ドル)という記録的な業績を達成しました。これは前年同期の売上高949億ドル、純利益147億ドル(1株あたり0.97ドル)を大きく上回るものです。特に、総売上高、iPhone売上高、1株あたり利益、サービス売上高において9月期の新記録を樹立しました。
通期では、売上高4,162億ドル、純利益1,120億ドルを記録し、2024年度の3,910億ドル、937億ドルをそれぞれ上回り、過去最高の年間業績となりました。
AIと先進技術への戦略的投資を強化
今回の決算発表では、AppleのAI(人工知能)と機械学習への大規模な投資が強調されました。ティム・クックCEOは、AIと先進的な機械学習が心拍数モニタリング、転倒検出、衝突検出などの強力なヘルスケア機能の中核をなしていると述べました。また、よりパーソナライズされたSiriの開発も順調に進んでおり、来年には登場する見込みです。
Appleは、ヒューストンの新工場で先進的なAIサービス向け製品の出荷を開始しており、研究開発費を含む営業費用を181億ドルから185億ドルに大幅に増額し、AI分野への投資を加速させています。セキュリティニュースの観点からは、これらのAI機能がユーザーの健康データや個人情報に深く関わるため、データプライバシーとセキュリティ保護の重要性が一層高まることが示唆されます。Appleがこれらの先進技術をどのように安全に統合し、ユーザーの信頼を維持していくかが注目されます。
主要製品とサービス部門の好調
製品別では、iPhoneの売上高が前年比6.1%増の490億ドル、Macが12.7%増の87億ドル、サービス部門が15.1%増の288億ドルと、いずれも好調でした。特にサービス部門は、広告、App Store、クラウドサービス、音楽、決済サービス、ビデオで過去最高の売上を記録し、Apple TV+は22のエミー賞を獲得しました。
地域別では、米州、欧州、日本、その他のアジア太平洋地域で成長が見られましたが、中華圏では3.6%の減少となりました。しかし、クックCEOはiPhone 17シリーズの好調な滑り出しを受け、中華圏での成長回復に自信を示しています。
今後の展望と財務状況
Appleは、12月期の売上高が前年比で10〜12%増加し、iPhoneの売上高も2桁成長を予測しており、同社史上最高の12月期となる見込みです。粗利益率は47〜48%を見込んでいます。
財務状況については、297億ドルの記録的な四半期キャッシュフローを達成し、1,320億ドルの現金および市場性のある有価証券を保有しています。株主には240億ドルを還元し、そのうち39億ドルが配当、200億ドルが自社株買いに充てられました。
元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/30/apple-4q-2025-earnings/
