Google、AI検索での広告導入を確定 – その形態は変化か

AI検索における広告の未来

Googleは、人工知能(AI)を統合した検索結果においても広告が引き続き表示されることを明らかにしました。同社は最近、検索とYouTubeからの広告収入で565.7億ドルを計上しており、広告事業がGoogleの収益の柱であることから、AI時代においてもその重要性は変わりません。

現在、Googleは2つの主要なAI機能を展開しています。一つは、検索結果の上部に表示され、パブリッシャーから情報を収集して回答を提供する「AI Overviews」。もう一つは、ChatGPTのようなパーソナライズされた体験を提供する「AI Mode」です。Googleは、このAI ModeにGmailやDriveといったサービスを統合し、ユーザーに関するあらゆる情報をAIが把握する、新たなパーソナライズされた体験を創出する計画を進めています。

広告体験の進化とパーソナライゼーション

GoogleのRobby Stein氏はポッドキャストで、Googleの広告事業がなくなることはなく、新しい環境に合わせて進化すると述べています。Stein氏によると、広告の体験は変化する可能性があり、よりユーザーにとって「役立つ」形になるとしています。

  • 例えば、ユーザーが自分の靴の写真を撮り、「これに似たクールな靴は?」と尋ねると、AIが関連する広告とともに情報を提供する。
  • アレルギーやグループの人数、照明の好みなど、詳細な条件を付けてレストランを検索した場合、AIが適切な予約オプションや広告を提示する。

このように、AI Modeがユーザーの個人的な質問に対応することで、よりパーソナライズされた広告が表示されるようになると考えられます。GoogleはすでにAI検索での広告実験を限定的に開始しており、来年にはさらなる詳細が発表される見込みです。

セキュリティとプライバシーへの示唆

AI Modeがユーザーの個人情報を深く理解し、それに基づいて広告をパーソナライズする方向性は、利便性の向上と同時にセキュリティとプライバシーに関する重要な懸念を引き起こします。AIがユーザーの行動や嗜好をより詳細に追跡する可能性があり、これはデータ収集と利用の透明性、そしてユーザーによるコントロールの必要性を高めます。

「Google says Search AI Mode will know everything about you(Googleは検索AIモードがあなたのすべてを知ると述べている)」という関連ニュースが示すように、AIによる広範なデータアクセスは、個人情報の保護と悪用防止のための強固な対策を不可欠にします。また、AIシステムの脆弱性(GoogleはAIバグバウンティプログラムで最大3万ドルを支払う)や、Google DriveでのAIを活用したランサムウェア検出機能の強化など、AI技術の進化に伴うセキュリティ対策の重要性も増しています。


元記事: https://www.bleepingcomputer.com/news/google/google-confirms-ai-search-will-have-ads-but-they-may-look-different/