Perplexity、Getty Imagesと複数年ライセンス契約を締結 – 著作権侵害の懸念に対応

Perplexity、Getty Imagesとの提携で著作権問題に新たな一歩

AI検索スタートアップのPerplexityは、Getty Imagesと複数年にわたるライセンス契約を締結しました。この契約により、PerplexityはAIを活用した検索および発見ツール内でGetty Imagesの画像を合法的に表示できるようになります。これは、コンテンツのスクレイピングや盗用に関する過去の疑惑に直面してきた同社にとって、正式なコンテンツパートナーシップを確立する重要な動きとなります。

過去のスクレイピングと著作権侵害の疑惑

Perplexityはこれまで、複数のニュース機関からコンテンツの盗用やスクレイピングに関する厳しい批判を受けてきました。特に注目されたのは、Wall Street Journalの記事からGetty Imagesの写真を含むコンテンツを無断で使用したとされるケースで、これが著作権侵害にあたるのではないかという疑問が呈されました。

さらに最近では、RedditがPerplexityを提訴し、「産業規模の違法なスクレイピング」およびデータアクセスを妨げる技術的措置の回避を主張しています。RedditはOpenAIとデータライセンス契約を結んでおり、この訴訟はAI企業によるコンテンツ利用のあり方に一石を投じるものとなっています。

Getty Imagesとのライセンス契約の詳細

今回のGetty Imagesとの契約は、従来の「一括払い」のライセンス契約とは異なると報じられています。Perplexityが独自の基盤モデルを訓練していないため、契約条件は異なる形を取っているとのことです。この契約の主な目的は、Perplexityが検索結果に表示する画像に適切なクレジットと元の情報源へのリンクを含めることを可能にし、透明性を高めることにあります。

Perplexityの「公正使用」と帰属の重視

Perplexityは、コンテンツの「公正使用」を主張し、公開されている事実は著作権の対象ではないと反論することで、著作権侵害の疑惑から自社を守る戦略を取ってきました。今回のGetty Imagesとの提携は、この戦略の一環として、「帰属と正確性」を重視する姿勢を明確にするものです。

Getty Imagesの戦略開発担当副社長であるニック・アンスワース氏は、この合意が「適切に帰属された同意の重要性と、AIを活用した製品を強化する上でのその価値を認めるもの」であると述べています。また、Perplexityのコンテンツおよび出版社パートナーシップ責任者であるジェシカ・チャン氏は、「帰属と正確性は、AI時代において人々が世界を理解する方法の根幹をなす」と強調し、視覚的なストーリーテリングを通じて回答を発見しつつ、コンテンツの出所と作成者を常に明確にすることの重要性を訴えています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/10/31/perplexity-strikes-multi-year-licensing-deal-with-getty-images/