はじめに:スマートフォンのカメラ競争の新たな局面
スマートフォンメーカーは常にスペックシート上の「次の大きな数字」を追い求めており、カメラの画素数競争も例外ではありません。今回、サムスンが開発した2億画素のカメラモジュールが、意外な形で市場に登場する可能性が浮上しています。
「一体誰が2億画素ものカメラを必要とするのか?」という疑問はさておき、この技術がスマートフォンの写真撮影にどのような進化をもたらすのか、注目が集まっています。
2億画素カメラの意外なデビュー
長年中国のテクノロジーブロガーとして活動しているIce universe氏によると、Motorolaが来年前半に2億画素カメラを搭載した最初のスマートフォンを発売する見込みです。その後をXiaomiが追い、サムスン自身は「2023年までに」自社製品に搭載すると予測されています。
サムスンが自社の最新技術を自社製品よりも先に他社に提供するというのは異例であり、多くの人々がその理由に疑問を抱いています。
サムスンISOCELL HP1センサーの技術詳細
SamMobileが報じたように、サムスンは昨年9月に2億画素ISOCELL HP1センサーを発表しました。このセンサーの各ピクセルは0.64µmですが、2×2のピクセルビニング(画素結合)により、50MPの解像度で1.28µm相当のピクセルサイズを実現します。
参考までに、Galaxy S22 Ultraは108MP ISOCELL HM3センサー(0.8µmピクセル、50MP換算で約1.35µm)を搭載しており、標準のS22およびS22+は50MP ISOCELL GN5センサー(1µmピクセル)を採用しています。
ISP(画像信号プロセッサ)の対応状況
このような高画素数のカメラを搭載する上で重要なのが、ISP(画像信号プロセッサ)の処理能力です。QualcommのSnapdragon 888 Plusは200MPカメラの潜在能力をかろうじて把握できる程度であり、Snapdragon 780Gは最大192MPまでしか対応していません。
しかし、MediaTekの最新SoCであるDimensity 9000は、最大320MPのセンサーをサポートしており、2億画素カメラの性能を最大限に引き出すことが期待されます。これらの新しい2億画素カメラ搭載スマートフォンが市場に登場した際、どれほどの性能を発揮するのか、今後の動向が注目されます。
元記事: https://example.com/original-article