UberとAvride、ダラスでロボタクシーサービスを商用開始 – 自動運転戦略を加速

はじめに

Uberと自動運転技術を手掛けるAvrideは、両社の提携発表から1年を経て、米国テキサス州ダラスで商用ロボタクシーサービスを開始しました。これにより、ダラスのUberユーザーは、配車をリクエストした際にAvrideブランドのロボタクシーが割り当てられる可能性があります。

サービスの詳細と今後の展望

この初期段階のサービスにはいくつかの条件があります。まずは人間の安全オペレーターが運転席に常駐し、サービス提供エリアはダラスのダウンタウンを含む9平方マイルに限定されます。両社は、将来的に安全オペレーターなしの完全自動運転へと移行し、サービスエリアも拡大する予定であると述べています。

Uberの広報担当者によると、フリートは現在限定的ですが、今後数年でダラス全域に数百台のAvrideロボタクシーを配備する計画です。運用面では、当初Avrideがフリート管理を担当しますが、その後Uberが清掃、メンテナンス、検査、充電、デポ管理などの日々のフリート運用を引き継ぐことになります。ライダーサポートはUberがエンドツーエンドで提供し、Avrideは車両テストを監督します。

UberX、Uber Comfort、Uber Comfort ElectricをリクエストするライダーはAvrideロボタクシーにマッチングされる可能性がありますが、確実ではありません。Uberアプリの設定を変更することで、ロボタクシーに乗車できる確率を高めることができます。料金は人間が運転するライドと同額です。

Uberの自動運転戦略

Uberにとって、このサービス開始は、自動運転技術企業との迅速な提携と展開が相次いだ1年を締めくくるものとなります。同社はこれまで、Waymo、中国のWeRide、サンフランシスコを拠点とするNuroなど、様々な自動運転企業と提携してきました。現在までにUberは、貨物、配達、ロボタクシーの分野で20社以上のAV企業と提携し、その一部はすでに商用運用を開始しています。

Uberは現在、アブダビとリヤドでWeRideと、アトランタ、オースティン、フェニックスでWaymoと、配車アプリを通じて自動運転車を提供しています。同社は2026年末までに少なくとも10都市で自動運転車をネットワークに導入する計画であり、今後2年間でアーリントン(テキサス州)、ドバイ、ロンドン、ロサンゼルス、ミュンヘン、サンフランシスコ・ベイエリアでのAV導入を目指しています。

Avrideとの協力関係

AvrideはNebius Group傘下のオースティンを拠点とするスタートアップです。UberはAvrideに対し出資を行っており、2024年10月には、Avrideの歩道走行ロボットと自動運転車をUber EatsとUberの両サービスに導入するための複数年契約を締結しました。その数ヶ月後には、Avrideの歩道走行ロボットがオースティン、ダラス、ジャージーシティでUber Eatsアプリを通じて食品配達を開始しています。

2025年秋には、AvrideはUberとNebius(旧Yandex NV)から総額3億7500万ドルの戦略的投資と商業的コミットメントを確保しており、両社の関係は一層強固なものとなっています。

ロボタクシー車両と利用方法

ダラスで導入されるロボタクシーは、Avrideの自動運転システムを搭載した全電気自動車Hyundai Ioniq 5です。ユーザーがAvrideロボタクシーにマッチングされたという通知を受け取った際、乗車を承諾するか、人間が運転するライドに切り替えるかを選択できます。ロボタクシーが到着したら、Uberアプリを使用して車両をロック解除し、トランクを開けて、乗車を開始することができます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/03/uber-and-avride-launch-robotaxi-service-in-dallas/