Waymoロボットタクシー、スクールバス追い越し問題で規制当局が追加情報要求 – オースティン学区は運行停止を要求

Waymoロボットタクシー、スクールバス追い越し問題でNHTSAが追加情報要求

米国の国家道路交通安全局(NHTSA)は、Waymoの自動運転システムに対し、スクールバスの不法追い越しに関する詳細情報の提出を求めました。これは、オースティン学区からロボットタクシーがスクールバスを不法に追い越した事例が今年19回にわたって報告されたことを受けてのものです。

繰り返される違反とWaymoの対応

規制当局によるWaymoへの調査は、以前にもアトランタでWaymoの車両が停止中のスクールバスを不適切に通過した事件をきっかけに開始されていました。この際、Waymoはバスが車道を部分的に塞いでいたこと、および点滅するライトや停止標識を視認できなかったと説明し、その後パフォーマンス改善のためのソフトウェアアップデートを実施しました。

しかし、この修正にもかかわらず、2025-26学年度の開始以来、オースティン学区ではWaymoの自動運転車によるスクールバス不法追い越しの報告が続き、特に11月17日のソフトウェアアップデート後にも少なくとも5件の違反が発生しています。

Waymoの安全主張と学区の厳しい要求

Waymoは声明で「安全が最優先事項である」と強調し、データがロボットタクシーの路上安全性を向上させていると主張しています。同社は、人間のドライバーと比較して負傷を伴う衝突事故が5分の1に、歩行者との負傷事故が12分の1に減少したと述べています。

一方で、オースティン学区はWaymoのソフトウェアアップデートが「意図した通りに機能していない」と批判。学区は11月20日付の書簡で、Waymoに対し、生徒の登下校時間帯(午前5時20分~午前9時30分および午後3時~午後7時)の自動運転車の運行を即時停止するよう強く要求しました。学区は、Waymoが「より詳細なソフトウェアアップデートを完了し、車両が確実に法律を遵守できるまで」運行を停止すべきだと主張しています。

連邦規制当局による追加調査と今後の焦点

オースティン学区からの警告を受け、NHTSAの欠陥調査室(ODI)はWaymoに対し、以下の点について質問状を送付しました。

  • 学区の要請通りに運行を停止したか
  • ソフトウェア修正が懸念を軽減したか
  • リコールを申請する計画があるか

この一連の動きは、自動運転技術の安全性と社会受容性における重要な課題を浮き彫りにしています。Waymoがこれらの問題にどのように対応し、規制当局や地域社会との信頼関係を再構築するかが注目されます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/04/feds-ask-waymo-about-robotaxis-repeatedly-passing-school-buses-in-austin/