Nintendo Switch 2向け小型カートリッジの噂、パブリッシャーの「うっかり」発言が波紋

発端:パブリッシャーの誤報

レトロ・アーケードゲームのパブリッシャーであるININ Gamesが、Nintendo Switch 2向けに「R-Type Dimensions III」の物理版提供について、「Nintendoが2つの新しい小型カートリッジサイズを発表した」と発表したことで、ゲーム業界にちょっとした波紋が広がりました。この発表は、多くのゲーマーや開発者の間で、Switch 2の物理メディア戦略に対する期待と憶測を呼びました。

情報修正とNintendoの沈黙

しかし、ININ Gamesは発表後すぐにその記述を削除し、大幅な修正声明を発表しました。修正声明では、「任天堂からカートリッジのストレージ容量に関する公式発表や確認は一切ありません」と明確に述べ、具体的なストレージサイズへの言及は公式情報として解釈されるべきではないと警告しました。この「うっかり」発言にもかかわらず、ININ Gamesは引き続きR-Type Dimensions IIIの物理版提供を予定していますが、小売価格に10ユーロを追加するとのことです。Nintendoは、この件に関するThe Vergeからのコメント要請に対し、すぐには応答していません。

高まる物理版ゲームのコスト問題

Nintendo Switchプラットフォームにおける物理版ゲームは、以前から費用面で開発者にとって課題となっていました。完全な物理版ゲームの製造コストが高額である一方、ゲームキーカードは実際にはカートリッジにゲームデータが含まれていないため、実質的にダウンロードコードと変わりません。以前には、ブラジルの任天堂ジャーナリストが、リーク情報に基づき、任天堂が開発者向けに64GBカートリッジとゲームキーカードの2種類の物理メディアしか提供していないと報じたこともあります。また、YouTubeチャンネル「Physical Paradise」は、物理カートリッジのコストが「約16ドル」と、かなり高価であることを指摘しています。

専門家の見解:コストとメモリ価格の高騰

Niko Partnersのアナリストであるダニエル・アハマド氏は、ININ Gamesの最初の発表に対し、X(旧Twitter)で「ゲームキーカードと完全なカートリッジリリースの間の主な要因は常にコストだった」とコメントしています。ニューヨーク大学のゲーム教授であるジョースト・ファン・ドリューネン氏は、今回の小型カートリッジの可能性について、「メモリ価格が近いうちに上昇することへの事前対応」であると推測しています。これにより、特にサードパーティゲームにおいて、任天堂がより合理的な価格設定を可能にする狙いがあるかもしれないと分析しました。


元記事: https://www.theverge.com/news/848462/nintendo-switch-2-smaller-cartridges-inin-games