CES 2026:主流に逆行する「奇妙な」スマートフォンの登場

CES 2026で光を放った異形スマートフォン

毎年恒例のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)は、最新のテクノロジーが集結する場ですが、2026年は特に従来の「黒い長方形」というスマートフォンの常識を覆す、一風変わったデバイスが注目を集めました。ベテランレビュアーのアリソン・ジョンソン氏は、今年のCESでメインステージではなかったものの、スマートフォンの未来に多様性をもたらす可能性のある製品たちを発見しました。

物理キーボード搭載!「Clicks Communicator」

キーボードケースで知られるClicks社は、MagSafe対応のモバイルバッテリー兼スライドアウト式キーボードアクセサリーに加え、なんと独自のスマートフォン「Communicator」を発表しました。BlackBerryを彷彿とさせるフルキーボードとCurveのようなデザインが特徴です。試作機は機能していなかったものの、キーボードの打鍵感は非常に快適だったとのこと。交換可能なバックパネルも魅力的で、ジョンソン氏はテニスボールのような蛍光イエローのオプションを熱望しています。Communicatorは、メールのタイピングに集中したい時にメインスマホのコンパニオンとして使うことが想定されていますが、中にはこれをメインデバイスとして使いたいと考える人もいるようです。

正方形デザインと回転カメラの「MindOne Pro」

Ikko社が発表した「MindOne Pro」は、そのユニークなデザインでジョンソン氏を驚かせました。正方形の4インチスクリーンと50メガピクセルの背面カメラが上方向に回転してセルフィーに対応するという革新的な機能を搭載しています。さらに、このカメラはキックスタンドとしても機能します。Pixel 10 Pro Foldを使用しているジョンソン氏にとって、MindOne Proは羽根のように軽く感じられたそうです。Ikkoは元々イヤホンメーカーであり、ソフトウェアアップデートや個人データ保護に関する実績は不明ですが、AIアプリに特化した独自のOSとAndroidのデュアルブート仕様が特徴。Androidのみのバージョンも予約可能で、小型スマホを求めるユーザーには魅力的な選択肢となりそうです。

タブレットにも変形する「Samsung Galaxy Z TriFold」

メインフロアでの展示はなかったものの、サムスンの「Galaxy Z TriFold」は会場全体に大きな存在感を放っていました。これはまさに長方形のガラス板が、さらに大きな10インチのタブレットへと展開するデバイスです。ジョンソン氏は、DeXスタンドアローンモードでのウィンドウ配置、3つの縦型動画フィードの並列表示、そしてウェブページの横スクロールといった使い方を試しました。普段タブレットを使わないジョンソン氏も、TriFoldの汎用性に「MacBookを家に置いておけるなら、このライフスタイルを受け入れられるかもしれない」と感じたほどです。

多様性がもたらすスマートフォンの未来

これら3つのデバイスは、「私たちのスマートフォンは素晴らしいが、常に完璧ではない」という課題に対し、それぞれ異なるアプローチを提示しています。物理キーボード、ユニークな形状、そしてタブレットへの変形能力。既存の「長方形のスラブ」が多くの人にとって十分である一方で、異なるものを求める声に応えようとする企業があることに、ジョンソン氏は希望を見出しています。


元記事: https://www.theverge.com/tech/859776/ces-2026-phones-clicks-communicator-ikko-samsung-trifold