Digg、AIと信頼構築を武器にRedditのライバルとして再始動

イントロダクション

かつてRedditのライバルとして名を馳せたインターネットコミュニティ「Digg」が、創業者ケビン・ローズ氏とReddit共同創業者アレクシス・オハニアン氏の指揮の下、パブリックベータとして再始動しました。新しいDiggは、ウェブサイトとモバイルアプリを通じて、多様なコミュニティフィードの閲覧、投稿、コメント、そして「ディッグ(アップボート)」機能を提供し、ソーシャルメディアの新たな形を提案します。

Diggの歴史と再始動の背景

Web 2.0時代にニュースアグリゲーションサイトとしてスタートしたDiggは、2008年には1億7500万ドルの評価額を誇りましたが、最終的にはRedditにその地位を奪われました。その後、いくつかの売却を経てその存在感を薄めていましたが、AIの台頭がDigg再建の大きな機会と捉えられています。ローズ氏とオハニアン氏は、AIが今日のソーシャルメディアに見られる「ごちゃつき」や「毒性」に対処する上で鍵となると考えています。

AIと信頼構築への注力

新しいDiggの最も注目すべき点の一つは、プラットフォーム上の「信頼」を再構築するための革新的なアプローチです。ローズ氏とオハニアン氏は、AIがソーシャルメディアの課題を解決する助けとなると同時に、AIボットによる乗っ取りを防ぐための新しいツールが必要だと指摘します。

  • ゼロ知識証明の導入: ユーザーの身元を明かすことなく情報を検証する暗号技術「ゼロ知識証明」を試行し、金融機関が採用する「顧客確認(KYC)」のような煩雑なプロセスを回避しながら、信頼性を確保します。
  • 製品所有の検証: 例えば、スマートリング「Oura ring」のコミュニティにおいて、ユーザーが実際に製品を所有していることを検証するなどの機能が検討されています。
  • モバイルデバイスからのシグナル: ユーザーが同じ場所で開催されるミートアップに参加した際に、モバイルデバイスから得られるシグナルを活用してメンバーの信頼性を確認することも視野に入れています。

ローズ氏は、「単一の特効薬はない」とし、様々な信頼シグナルを組み合わせて、より強固なプラットフォームを築く考えを示しています。

コミュニティ機能の強化

パブリックベータへの移行に伴い、Diggはコミュニティ機能を大幅に強化しました。これまでは招待制で21の一般的なコミュニティに限られていましたが、今後は誰でも自由に参加し、ニッチなトピックを含む独自のコミュニティを作成できるようになります。

  • モデレーターの権限と透明性: 各コミュニティの管理者は独自のルールを設定でき、モデレーションログは公開されるため、メンバーは決定プロセスを確認できます。
  • 新デザインとパーソナライゼーション: プライベートベータ版からサイトデザインが刷新され、お気に入りのコミュニティをピン留めできる新しいサイドバーや、ビジュアル要素に最適化されたメインフィードが導入されました。
  • 将来的な拡張性: 今後は、Letterboxdのような外部サービスとの連携や、コミュニティの見た目や機能のカスタマイズ機能も追加される予定です。

DiggのCEOであるジャスティン・メッゼル氏は、「飛行中に機体を組み立てていくようなものだ」と述べ、迅速な開発サイクルと毎週の新機能追加を約束しています。

今後の展望

Diggチームは、Redditのモデレーターをアドバイザーとして招き、ボランティアモデレーターの体験を向上させるモデルを模索しています。また、AIが作成していたポッドキャストを、ユーザーからの要望に応えて人間がホストする形式に移行することも検討中です。ローズ氏は、小規模なチームが「何年もの助走期間」をもってプロダクト・マーケットフィットを見つけることに期待を寄せており、「ようやく基盤となるものが完成し、ここからが本当の楽しみが始まる」と語っています。


元記事: https://techcrunch.com/2026/01/14/digg-launches-its-new-reddit-rival-to-the-public/