AI需要増大で電力危機? 米国政府と州知事がハイテク企業に新発電所費用負担を要求

イントロダクション

2026年1月16日、米国政府と中西部および大西洋岸の州知事らが、AI需要の急増による電力逼迫に対応するため、ハイテク企業に新たな発電所の費用負担を求める動きを見せています。彼らは、米国の主要電力市場であるPJM Interconnectionに対し、「緊急電力オークション」の開催を強く要請しています。

背景:AIとデータセンターが電力網を圧迫

AI技術の急速な発展とそれに伴うデータセンターの増設は、米国の電力網に前例のない需要の増加をもたらしています。これにより、電力供給の安定性が脅かされ、電気料金の高騰が続き、国民の間で不満が高まっています。

PJM Interconnectionは、米国の13州にまたがる広大な電力網を管理しており、特にバージニア州には大規模なデータセンターが集中しています。

緊急電力オークションの提案

提案されている緊急電力オークションは、15年間の長期契約で電力を調達することを目的としています。この長期契約により、新たな発電所の建設に必要な収益が保証され、インフラ整備が促進されると期待されています。また、データセンター開発者による投機的な電力網接続の申請を抑制する効果も視野に入れています。

米国エネルギー省(DOE)の試算によると、このオークションは最大150億ドル規模の新規発電容量の確保につながる可能性があります。

政府のスタンスとPJMの反応

トランプ政権に加え、ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事(民主党)やメリーランド州のウェス・ムーア知事(民主党)を含む超党派のグループが共同声明を発表しました。エネルギー省は、データセンターが自前の発電施設を設けるか、電力供給逼迫時に使用量を削減しない限り、新規インフラ費用を一般家庭よりも多く負担すべきだと主張しています。

しかし、ホワイトハウスや州知事には、このオークション開催をPJMに強制する権限はありません。また、PJM自身はこの発表に招待されていなかったと報じられています。

エネルギー政策の方向性

トランプ政権は、米国のエネルギー供給において、石炭、天然ガス、原子力発電の復活を推進する姿勢を明確にしています。その一方で、近年最も成長が著しい電力源であった風力発電や太陽光発電の導入には、積極的に関与していない状況です。


元記事: https://www.theverge.com/news/863620/data-centers-ai-power-auction-trump