概要
Ubisoftは、大規模な組織再編とポートフォリオの見直しを発表しました。この再編により、合計6本のゲームタイトルが開発中止となり、複数のスタジオ閉鎖および再編が行われます。特に注目されるのは、長らく開発が難航していた『プリンス・オブ・ペルシャ 砂の記憶』のリメイク版の中止です。これは、同社が事業戦略を大きく転換するものであることを示しています。
事業戦略の転換
今回の再編に伴い、Ubisoftは今後、大規模なオープンワールドゲームとライブサービスゲームに注力する方針を明確にしました。さらに、同社は「プレイヤー向け生成AI」への投資を加速させるとしています。新たな運営モデルは2026年4月から施行され、5つの「クリエイティブハウス」を中心に事業が展開され、開発リソースを提供する「クリエイティブネットワーク」によってサポートされます。
新組織「クリエイティブハウス」とその役割
新しいクリエイティブハウスは、それぞれ特定のジャンルとブランドに特化します。主要な内訳は以下の通りです。
- CH1 (Vantage Studios): 『アサシン クリード』、『ファークライ』、『レインボーシックス』など、既存の大型フランチャイズを年間億ドル規模のブランドへと成長させることを目指します。
- CH2: 『ディビジョン』、『ゴーストリコン』、『スプリンターセル』など、競争的および協力型のシューター体験に特化します。
- CH3: 『フォーオナー』、『ザ クルー』、『ライダーズ リパブリック』、『ブロウルハラ』、『スカル アンド ボーンズ』など、厳選されたライブサービス体験を提供します。
- CH4: 『アノ』、『マイト・アンド・マジック』、『レイマン』、『プリンス・オブ・ペルシャ』、『ビヨンド グッド アンド イービル』など、没入型ファンタジー世界と物語主導のユニバースを構築します。
- CH5: 『ジャストダンス』、『アイドルマイナータイクーン』、『ケチャップ』、『ハングリーシャーク』、『UNO』、『ハズブロ』など、カジュアルおよびファミリー向けゲーム市場における地位の回復を目指します。
また、UbisoftはAmazonから引き継いだMOBA『March of Giants』を含む4つの新規フランチャイズの開発も進めているとのことです。
開発中止と延期
今回の再編では、3年間のロードマップが見直され、計6本のゲームが開発中止となりました。これには、未発表の4タイトル、新規フランチャイズ3本、モバイルゲーム1本、そして『プリンス・オブ・ペルシャ 砂の記憶』のリメイク版が含まれます。リメイク版の中止について、Ubisoftは公式Xアカウントで「プロジェクトには確かな可能性があったものの、ユーザーが期待する品質レベルに達することができませんでした。これ以上の開発には、責任を持ってコミットできる以上の時間と投資が必要だったためです」と説明しています。
同社は「プリンス・オブ・ペルシャというユニバースとレガシーは引き続き我々にとって非常に重要であり、この決定がフランチャイズから撤退を意味するものではない」と強調しました。さらに、7本のゲームが延期され、うち1本は2026年度から2027年度にずれ込む見込みです。
オフィス体制とスタジオ再編
従業員の働き方についても変更が発表され、週5日のオフィス勤務に戻し、年間で許容されるリモートワーク日数を設けるとしています。スタジオ面では、ハリファックスのモバイルスタジオとストックホルムスタジオを閉鎖。アブダビ、レッドリンクス、マッシブスタジオの再編も実施されます。
