グローバルな摘発作戦「Operation Switch Off」の概要
世界的な法執行機関による連携作戦「Operation Switch Off」が実施され、3つの大規模な違法IPTVサービスが摘発されました。この作戦はEuropol、Eurojust、Interpolが連携を調整し、イタリアのカターニア地方検察庁およびイタリア国家警察が主導。世界11都市、14カ国にまたがる広範な捜査となりました。
イタリアでの大規模摘発と背景
今回の作戦がイタリアに焦点を当てた背景には、2月6日から22日にかけてミラノで開催される2026年冬季オリンピックがあります。地元当局にとって、スポーツイベントの違法放送を取り締まることは最優先事項でした。警察は、違法インフラの押収に加え、違法IPTVサービスに関連する容疑で31人の個人を特定しました。内訳はイタリアで11人、英国、スペイン、ルーマニア、コソボで14人です。彼らは条件付きアクセスTV番組の放送、コンピュータシステムへの不正アクセス、コンピュータ詐欺、架空資産登録、資金洗浄などの罪に問われています。
著作権侵害と巧妙な犯罪手口
警察の発表によると、この作戦により、国内外の数百万人のエンドユーザーに違法サービスを提供していたITインフラが解体されました。特に、Sky、DAZN、Mediaset、Amazon Prime、Netflix、Paramount、Disney+といった大手コンテンツプロバイダーの著作権が侵害されていました。サービス運営者らは、暗号通貨決済やシェルカンパニー(ペーパーカンパニー)を利用して資金の流れを隠し、納税を回避する巧妙な手口を使っていたと報じられています。
摘発された主要サービスと世界的な影響
著作権保護連合Alliance for Creativity and Entertainment (ACE)からの発表によると、今回の法執行作戦で押収された主要サービスは以下の通りです。
- IPTVItalia
- migliorIPTV
- DarkTV
これらのプラットフォームは、「産業規模で運営される構造的で階層的な犯罪組織」によって運用され、数百万人のユーザーに無許可の有料TVおよびオンデマンドコンテンツを配信し、毎月数百万ユーロの不正な収益を生み出していました。
イタリア警察は、イタリア国内だけで少なくとも250のリセラーと10万人のIPTV加入者が今回の作戦の影響を受けたと発表しました。さらに、ルーマニアで6台、アフリカで1台のサーバーが解体されています。ACEは関連ウェブサイトやTelegram販売チャネルが閉鎖されたと発表しましたが、BleepingComputerの調査では、記事執筆時点でもIPTVItaliaとmigliorIPTVの一部サイトが稼働しており、そのバックエンドサービス(サブスクリプション/支払い、コンテンツ配信)が依然として機能しているかどうかは不明です。
ブルガリアでの海賊版サイト摘発
一方、米国司法省(U.S. DoJ)はブルガリアで活動していた3つの海賊版サービスを解体したと発表しました。押収されたドメインは「zamunda.net」「arenabg.com」「zelka.org」です。これらのウェブサイトは、米国企業の著作権で保護された映画、TV番組、ビデオゲーム、ソフトウェア、電子書籍などの違法コピーを配布していました。これらのポータルはブルガリアで非常に人気があり、国内で最も訪問されるドメインのトップ10にランクインし、広告収入によって多大な収益を上げていたとのことです。
