Verizon、5G展開後の「次なるフェーズ」へ新CEOを任命

Verizon、新CEOに元PayPalのダン・シュルマン氏を任命

Verizonは、5Gネットワークの展開を終え、成長の「次なるフェーズ」へと移行するにあたり、元PayPalの最高経営責任者(CEO)であるダン・シュルマン氏を新たなCEOに任命したことを発表しました。シュルマン氏は、本日付でハンス・ベストバーグ氏の後任となります。

ハンス・ベストバーグ氏の功績と課題

2018年からVerizonのCEOを務めたベストバーグ氏は、同社の5Gサービス開始と拡大を指揮しました。しかし、昨年には消費者の携帯電話買い替えサイクルが「36ヶ月をはるかに超える」と認め、年間での電話アップグレードという「エキサイティングな時代」の終焉を示唆していました。また、同氏は200億ドル規模の光ファイバーインターネットプロバイダーであるフロンティア社の買収を主導しましたが、これは連邦通信委員会(FCC)がVerizonに対し、多様性、公平性、包摂性(DEI)に関連する慣行を「終了する」ことを約束させた後に承認されました。この規制当局との合意は、企業のガバナンスとコンプライアンスの側面から注目されます。

ダン・シュルマン氏の経歴と今後の展望

シュルマン氏は、PayPalのCEOを2014年から2023年まで務め、その間、同社をeBayからの分離後に率いました。それ以前は、AT&T、Priceline、Virgin Mobile、American Expressなど、複数の企業で要職を歴任しています。

新CEOとして、シュルマン氏は「当社の軌道を再定義し、市場のあらゆるセグメントで市場シェアを拡大しつつ、主要な財務指標において有意義な成長を実現する明確な機会がある」と述べています。彼は、モビリティとブロードバンドの両分野でVerizonのリーダーシップを再確立するために、従業員、規制当局、パートナー、そして取締役会と協力していく意向を示しました。このリーダーシップの変更は、Verizonの将来的な技術戦略と市場競争力に大きな影響を与える可能性があります。

通信業界におけるリーダーシップの変動

VerizonのCEO交代は、T-MobileのCEOであるマイク・シーバート氏が最近辞任し、最高執行責任者(COO)のシュリニ・ゴパラン氏が後任となった数週間後の出来事です。これは、主要な通信キャリアが市場の変化と新たな成長戦略に対応するため、リーダーシップの再編を進めていることを示唆しており、業界全体のセキュリティとインフラ戦略にも間接的な影響を及ぼす可能性があります。


元記事: https://www.theverge.com/news/792875/verizon-dan-schulman-ceo-hans-vestberg-replacement