WhatsApp、未返信メッセージ数に制限を導入
WhatsAppは、スパム問題に対処するため、ユーザーと企業が未応答の相手に送信できるメッセージ数に上限を設けることを発表しました。この新しい制限は、スパムメッセージの氾濫を抑制し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることを目的としています。
アプリは当初、個人的な連絡先との簡単なメッセージ交換手段として始まりましたが、グループ、コミュニティ、ビジネスメッセージング機能の追加により、その利用はより複雑になりました。これにより、ユーザーはこれまで以上に多くのメッセージを受け取るようになり、そのすべてに対応することが困難になっています。
制限の仕組みと対象
この制限は、個人ユーザーとビジネスアカウントの両方に適用されます。メッセージが相手から返信されない限り、送信されたすべてのメッセージが月間制限の対象となります。例えば、会議で出会った人に3通のメッセージを送った場合、返信がなければこれらは制限にカウントされます。
具体的な上限値は現在テスト中であり、WhatsAppはさまざまな制限を試している段階です。ユーザーが制限に近づくと、アプリはポップアップで警告を表示し、メッセージ送信がブロックされるのを防ぎます。
同社は、このテストが今後数週間で複数の国で実施されると述べています。また、平均的なユーザーがこの制限に達することは通常なく、メッセージング体験に影響はないだろうとしています。このコントロールは、メッセージを大量に送信してスパム行為を行う個人や企業に対して効果を発揮するように設計されています。
スパム対策への継続的な取り組み
WhatsAppは、特にインドのような大規模市場で、ビジネスや未知の送信者からの未読メッセージが多数に上るというユーザーからの報告を受けています。同社はこれまでもスパム対策に力を入れており、以下の取り組みを行ってきました。
- 2024年7月:企業が送信できるマーケティングメッセージの数に制限を設けるテストを開始。
- 2024年:ユーザーが企業からのマーケティングメッセージの購読を解除できるオプションを導入。
- 今年初め:ユーザーや企業が送信できるブロードキャストメッセージの数に制限を設ける実験を開始し、インドを含む12カ国以上で拡大中。
一般ユーザーへの影響と今後の展望
WhatsAppは、この制限が平均的なユーザーのメッセージング体験に影響を与えることはほとんどないと述べています。この措置は、メッセージを大量に送信してスパム行為を行う個人や企業を効果的に阻止するために設計されています。
今回のテストは今後数週間で複数の国で実施される予定であり、WhatsAppはより安全で快適なコミュニケーション環境の実現を目指しています。