セコイア・キャピタル、COO辞任の背景でパートナーの「言論の自由」を擁護

セコイア・キャピタル、物議を醸すパートナーを擁護

TechCrunch Disrupt 2025でのインタビューで、セコイア・キャピタルのマネージングパートナーであるロエロフ・ボータ氏が、同僚のパートナー、ショーン・マグワイア氏の物議を醸した発言を擁護しました。マグワイア氏は7月4日のXへの投稿で、ニューヨーク市市長候補ゾーラン・マムダニ氏を「イスラム主義者」と呼び、「すべてについて嘘をつく文化出身」だと非難し、広範な反発を招いていました。

この発言はオンラインで大きな反響を呼び、1,000人以上の創業者やテクノロジー業界の専門家が、セコイアに対し「憎悪に直面した沈黙には結果が伴う」ことを明確にするよう求める公開書簡に署名する事態に発展しました。

「言論の自由」と多様な意見の尊重

ボータ氏は、セコイアが常に多様な意見を支持してきたと主張。社内では意見の多様性を尊重しており、セコイアには「とがった」人材が必要だと述べました。彼は、セコイアのVCであるマイケル・モリッツ氏がトランプ大統領に反対する一方で、元マネージングパートナーのダグ・レオーネ氏がトランプ氏を支持していた例を挙げ、パートナー個人の「言論の自由」を尊重する姿勢を強調しました。

COO辞任とマグワイア氏の戦略的価値

先週、フィナンシャル・タイムズは、セコイアの最高執行責任者(COO)でありイスラム教徒であるスマイヤ・バルバレ氏が、マグワイア氏を処分しないという会社の決定に抗議して辞任したと報じました。ボータ氏はステージ上でバルバレ氏の貢献に感謝を述べつつも、彼女の辞任についてはコメントを避けました。

マグワイア氏については、イーロン・マスク氏の企業(Neuralink、SpaceX、The Boring Company、X、xAI)との深い繋がりや、防衛技術分野(Mach Industriesなど)の創業者を惹きつける「特定のプロファイル」を持つと説明。彼は「高校を中退した物理学博士」であり、「非常に技術的」な人物であると強調し、その戦略的価値を訴えました。

発言の代償と評判リスク

ボータ氏は、マグワイア氏の率直な発言には「トレードオフが伴う」ことも認めました。この一連の出来事は、ベンチャーキャピタル業界における評判リスクと、企業の価値観、そして個人の言論の自由との間の複雑なバランスを浮き彫りにしています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/10/27/roelof-botha-explains-why-sequoia-supports-shaun-maguire-after-coo-quit/