Amazon Gamesの戦略転換
Amazonは、大規模な人員削減の一環として、ゲーム部門において大幅な戦略転換を発表しました。これは、特にファーストパーティのAAA級MMO(大規模多人数同時参加型オンラインゲーム)開発からの撤退を意味し、今後はよりカジュアルなゲームやAIを活用したタイトル、そしてクラウドゲーミングサービス「Luna」に焦点を当てる方針です。
MMO開発からの撤退と影響
Amazon Gamesのバイスプレジデントであるスティーブ・ブーム氏のメモによると、同社は「ファーストパーティのAAA級ゲーム開発およびパブリッシングにおける成功を誇りに思う」としつつも、MMO開発の大部分を中止するという「困難な決断」を下しました。これに伴い、アーバインとサンディエゴのスタジオ、および中央パブリッシングチームで大幅な人員削減が行われます。
- New World: Aeternum: 新規コンテンツの提供を停止しますが、サーバーは2026年まで稼働予定です。
- Throne and Liberty、Lost Ark、そしてEmbracer Groupとの提携によるLord of the Rings MMOの今後については、現時点では不明です。
- Bandai Namcoが開発したMMO「Blue Protocol」の欧米でのリリース計画は昨年中止され、日本版も1月にサービスを終了しています。
継続されるゲーム開発と新たな焦点
MMO開発からの撤退にもかかわらず、Amazonはゲーム事業から完全に手を引くわけではありません。同社は以下の分野に注力します。
- Lunaの刷新: ソーシャルパーティーゲームやAAA級大作を揃え、ストリーミングエンターテイメントとPrime会員への価値提供を強化します。
- Studio 5チーム: Luna向けにAIを活用したスヌープ・ドッグ主演の法廷ゲームを開発したこのチームは、今後もカジュアルでAIに焦点を当てたゲームの開発を続けます。
- Montrealスタジオ: MOBA「March of the Giants」のクローズドアルファテストを成功させ、開発を継続しています。
- 外部スタジオとの提携: Crystal Dynamicsとの新しい「Tomb Raider」タイトル、およびMaverick Gamesとのオープンワールドドライビングゲームの開発を進めています。
幹部からのメッセージ
スティーブ・ブーム氏は、今回の決定が「軽々しく行われたものではない」と強調し、事業を前進させるために必要な措置であると説明しました。今回の変更は、Amazon Gamesが競争の激しいゲーム業界で、Amazonの規模に合った影響力を持つための戦略的な再編の一環と見られます。
元記事: https://www.theverge.com/news/808332/amazon-gaming-layoffs-mmo-aaa-first-party-games
