高額スマート冷蔵庫に広告表示:サムスン「Family Hub」が物議を醸す

サムスン、高額冷蔵庫に広告を導入

Appleの競合であるサムスンが、ディスプレイを搭載したスマート冷蔵庫「Family Hub」シリーズに広告表示機能を追加すると発表し、物議を醸しています。1,899ドルから3,499ドルという高価格帯の製品にもかかわらず、ユーザーは今後、冷蔵庫の画面で広告を目にすることになります。

広告表示の詳細とユーザーへの影響

サムスンは先月、一部の冷蔵庫所有者向けに「プロモーションと厳選された広告」を提供する「パイロットプログラム」をテストしていることをFortune誌に確認していました。そして今週、2024年モデルのFamily Hub冷蔵庫にソフトウェアアップデートが提供され、11月3日からアイドル状態のディスプレイに広告が表示されるようになります。

広告は新しいカバー画面ウィジェットの一部として、天気、カレンダーイベント、ニュースなどの情報とともに表示されます。サムスンは、設定メニューの「Advertisements」タブから広告をオプトアウトできると述べていますが、この設定を無効にすると、他のすべてのウィジェット機能も利用できなくなるとのことです。また、広告はデフォルトでオンになっており、ユーザーが意識的にオフにしない限り表示されます。

当初はサムスン製品の広告のみが表示される予定ですが、The Vergeによると、サムスンは将来的にはサードパーティの広告主にも広告枠を提供する計画があるようです。これは、ユーザーのプライバシーとデータ利用に関する懸念をさらに高める可能性があります。

ユーザーの反発と業界の動向

Family Hub冷蔵庫は数年前から販売されており、購入時には広告が表示されるという期待はなかったため、多くの顧客は今回の決定に驚きと不満を表明しています。特に、広告をオプトアウトできることを知らないユーザーは、意図せず広告に晒されることになります。

冷蔵庫のような家電製品に広告が導入される動きは、テクノロジー業界全体のトレンドの一部と見られています。Appleもまた、広告表示の場所を増やしており、来年にはApple Mapsアプリの検索結果に広告が表示されると報じられています。高額なデバイスを購入した後も広告に直面するという状況は、消費者にとって新たな課題を提起しています。


元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/28/samsung-refrigerator-ads/