Withings、トイレ設置型尿分析デバイス「U-Scan」を発売:FDA承認を回避し「ウェルネス製品」として展開

Withings、トイレ設置型尿分析デバイス「U-Scan」を発売

WithingsがCES 2023で発表したトイレ設置型健康センサー「U-Scan」が、2年間の遅延を経てついに米国と欧州で発売されました。このコンパクトなデバイスは、自動的に尿サンプルを分析し、日々のルーティンに受動的な健康追跡を組み込むことを目指しています。

U-Scanの機能とカートリッジ

U-Scanは、発売時に2種類の交換可能なテストカートリッジを提供します。

  • Nutrio: ケトン体、ビタミンC、pH、水分補給レベルなど、栄養と水分補給の指標を監視します。
  • Calci: 腎臓結石の形成につながる可能性のあるカルシウムレベルを追跡します。

各カートリッジは約3ヶ月間で22回のテストを提供し、Withings Health Mateアプリを通じて簡単に交換できます。

価格とサブスクリプション

U-Scanは2つのパッケージで販売されます。

  • Proactiveパッケージ: 349.95ドルで、リーダー本体、充電ステーション、カートリッジ1個が含まれます。
  • Intensiveパッケージ: 429.95ドルで、カートリッジ2個(合計44回テスト)が含まれます。

交換用カートリッジは1個99.95ドル、2個で179.95ドルで、Withings Plusサブスクリプションを通じて定期的に自動配送されるオプションも提供されます。

「ウェルネス製品」としての戦略的転換

当初の発表から注目すべき変更点として、WithingsはU-Scanを「ウェルネス製品」として分類し、FDA(米国食品医薬品局)の承認を追求しない方針を明らかにしました。これにより、長期にわたる規制当局の承認プロセスを回避し、デバイスは診断目的ではなく、一般的な健康とライフスタイルの追跡に焦点を当てることになります。この戦略は、新興の健康追跡デバイス市場における規制と製品展開のバランスを示すものとして注目されます。

今後の展望と市場の動向

当初は月経と排卵の追跡を目的とした「Cycle Sync」カートリッジも約束されていましたが、こちらは依然として遅延しています。Withingsは、このカートリッジを後日市場に投入する計画であると述べています。また、U-Scanの登場は、Kohlerの便分析モニター「Dekoda」など、トイレを介した健康追跡デバイスが多様化する市場の動向をさらに加速させるものと見られます。


元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/29/withings-iphone-connected-urine-reader/