Xbox事業の現状と課題
マイクロソフトの最新の四半期決算報告によると、Xboxハードウェアの売上高は引き続き低迷しています。2026年第1四半期には、前年同期比で29%の大幅な減少を記録しました。これは、前四半期の22%減、2024年第4四半期の42%減に続くもので、Xbox事業の苦境が浮き彫りになっています。
この不振の背景には、関税とインフレの影響によるゲームハードウェアの価格上昇があります。特に、Xbox Series Xの価格は現在599.99ドルからとなっており、消費者の購買意欲に影響を与えていると考えられます。マイクロソフトはこれに対し、コンソールへの依存度を下げ、「Xbox everywhere」戦略を推進することで対応しています。コンテンツおよびサービス部門の売上高は、前年同期比でわずか1%増とほぼ横ばいでした。
クラウド事業の驚異的な成長
Xbox事業の苦戦とは対照的に、マイクロソフトの成長を牽引しているのは、Azureをはじめとするクラウドサービスです。インテリジェントクラウドサービスの売上高は、前年同期比で28%増加し、309億ドルに達しました。特にAzureは40%という驚異的な成長率を記録しています。
マイクロソフトクラウド全体の売上高は491億ドルとなり、2025年第1四半期から26%増加しました。このクラウド事業の堅調な成長は、同社のビジネスモデルがハードウェア販売からサービス提供へと大きくシフトしていることを明確に示しています。この大規模なクラウドインフラの拡大は、デジタルセキュリティの観点からも、その保護と管理の重要性を一層高めています。
マイクロソフトの全体業績と今後の展望
全体として、マイクロソフトは今四半期に総売上高777億ドルを報告し、前年同期比で18%増加しました。純利益は277億ドルで、12%の増加です。これらの増加は主にクラウド事業によって推進されていますが、生産性およびビジネスプロセス部門も330億ドルを計上し、依然として同社の収益の大部分を占めています。
この決算報告は、マイクロソフトがゲームハードウェアの課題に直面しながらも、クラウドコンピューティングという成長分野で強力な地位を確立し、企業全体の成長を維持していることを示しています。今後も同社の戦略は、クラウドサービスへの投資と拡大に重点を置くものと見られます。
元記事: https://www.theverge.com/news/809532/xbox-sales-continue-to-tank
