キャッシュ・アップがAIアシスタント「Moneybot」を導入
Cash Appは、2025年秋のアップデートの一環として、ユーザーの財務管理を支援する新たなAIチャットボット「Moneybot」を発表しました。このAIアシスタントは、ユーザーの金融に関する質問に答え、支出パターン、収入、貯蓄、投資に関する洞察を提供することを目的としています。
Moneybotは、ローンチ時には一部のユーザーに提供され、今後数ヶ月でより広範な利用が可能になる予定です。
Moneybotの主な機能とパーソナライゼーション
Moneybotは、以下のような具体的な質問に答えることができます。
- 「月間収入、支出、支出パターンを表示して?」
また、請求書の分割、ビットコイン残高の確認、送金といったアクションを提案することも可能です。Cash Appの製品デザイン責任者であるCameron Worboys氏は、「Moneybotは、顧客の金融取引データと口座残高から得られる洞察を、具体的な行動へと変える手助けをします。顧客一人ひとりの金融の旅は異なるため、Moneybotは各顧客の習慣を学習し、リアルタイムで提案をパーソナライズするように構築されています」と述べています。
ビットコイン決済の強化とその他の新機能
Cash Appの親会社であるBlockは、ビットコイン決済の推進を継続しています。今回のアップデートでは、以下の機能が追加されました。
- ビットコインを受け入れる店舗を地図上で発見し、米ドルを使用してビットコインで支払いが可能に。
- ライトニングネットワークを活用し、QRコードを介した迅速な取引を促進。
- 近いうちに、一部の顧客はアプリを通じてステーブルコインの送受信も可能になる予定。
新たな特典プログラム「Cash App Green」
Cash Appは、ユーザー向けの特典構造も刷新し、「Cash App Green」プログラムを開始しました。このプログラムでは、Cash App CardまたはCash App Payで月間500ドル以上を支出するか、月間300ドル以上の入金を受け取るユーザーが特典の対象となります。
「Cash App Green」の特典には、以下が含まれます。
- 最大400ドルの借入限度額引き上げ(初回利用者向け、その他は最大300ドル)。
- Cash App Card取引における最大200ドルの無料当座貸越。
- 無料のネットワーク内ATM引き出し。
- 貯蓄残高に対する最大3.5%の年利(APY)。
- 週ごとのカスタマイズされた5つの店舗オファー。
この新プログラムにより、最大800万口座が特典の対象となるとのことです。また、ティーン向け口座にも、残高制限なしで3.5%のAPYが提供されます。
セキュリティとプライバシーへの示唆
AIアシスタントが個人の機密性の高い金融データを扱うことは、セキュリティとプライバシーの観点から重要な意味を持ちます。Moneybotがユーザーの支出パターンや収入に関する詳細な洞察を提供する一方で、これらのデータがどのように収集、処理、そして保護されるのかが、ユーザーの信頼を維持する上で極めて重要となります。Cash Appは、パーソナライズされたサービス提供と同時に、ユーザーデータの厳格なセキュリティ対策を講じることが求められます。
