Perplexity、AIブラウザ「Comet」のAndroid版を発表 – 高まるセキュリティの議論

Perplexity、AIブラウザ「Comet」のAndroid版を発表

AI検索企業Perplexityは、AIに特化したブラウザ「Comet」のAndroid版を2025年11月20日にリリースしました。今年7月にデスクトップ版でデビューしたCometブラウザは、AIを活用した検索機能を核としており、デスクトップ版の主要な機能の多くがAndroid版にも搭載されています。

ユーザーはPerplexityをデフォルトの検索エンジンとして設定できるほか、開いているタブについてアシスタントに質問したり、音声モードで全ての開いているタブに関する問いかけをしたりすることが可能です。さらに、アシスタントは複数のタブにわたる検索結果を要約する能力も持ち、リサーチやショッピングをユーザーに代わって実行できるとされています。Android版には、広告ブロッカーも内蔵されています。

Cometブラウザの主要機能

  • Perplexityをデフォルト検索エンジンとして設定可能
  • タブを指定してAIアシスタントに質問
  • 音声モードで開いている全てのタブについて質問
  • 複数のタブにわたる検索結果の要約
  • ユーザーに代わってリサーチやショッピングを実行
  • 内蔵広告ブロッカー

今後の機能拡張と市場の動き

Perplexityは、今後数週間で、複数のサイトを横断して検索できる会話型エージェント、アシスタントが素早くアクションを実行するためのショートカット作成機能、そして完全なパスワードマネージャーなど、新機能を追加する予定です。既にデスクトップ版のComet Assistantは、Webサイトからスプレッドシートへのデータ移行のような複雑なタスクを効率的に実行できるようアップデートされています。

同社がAndroid版を優先した理由として、多くの通信事業者やOEMから自社デバイスやソリューションへのComet組み込みの要望があったことを挙げていますが、新たな提携の発表はありませんでした。以前、Motorolaとの提携でアプリのプリロードが行われましたが、今回のブラウザにも適用されるかは不明です。

AIブラウザにおけるセキュリティ懸念

AIブラウザの分野は多くの企業が関心を示す激戦区となっており、Perplexityの他にOpenAI、Opera、The Browser Company(現在はAtlassian傘下)などがAIブラウザをリリースしています。しかし、これらは大半がデスクトップ版でした。

こうしたAIを活用したブラウザの登場により、セキュリティ専門家からは、AIエージェントにおける脆弱性がセキュリティリスクをもたらす可能性について懸念が提起されています。これを受けてPerplexityは10月にブログ記事を公開し、AIによって助長される新たな攻撃パラダイムは、セキュリティの考え方を根本的に見直す必要があると認めています。この点は、新時代のAIブラウザが直面する重要な課題として、今後の動向が注目されます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/11/20/perplexity-brings-its-ai-browser-comet-to-android/