Xの新機能「このアカウントについて」が論争を巻き起こす:位置情報データの精度に疑問符

Xの新機能「このアカウントについて」の導入

X(旧Twitter)が新たに展開した「このアカウントについて(About This Account)」機能が、ユーザーの地理的位置情報に関する情報を提供し、大きな注目を集めています。この機能は、ユーザーがいつXに参加したか、どのようにアプリをダウンロードしたかといった情報に加えて、アカウントの拠点となる地理的位置を表示するものです。

右派アカウントの地理的位置を巡る論争

この新機能は、特に一部の「アメリカ・ファースト」を掲げる右派アカウントが、実際には米国以外の日本、ニュージーランド、パキスタン、タイなど様々な国に拠点を置いているように見えることから、オンライン上で激しい議論を巻き起こしました。左派インフルエンサーのミカ・アーファン氏は、この状況を「オンライン右派にとっての完全なるアルマゲドンだ」と表現し、その影響の大きさを強調しています。

Xの意図とデータ精度の課題

Xのプロダクトディレクターであるニキータ・ビア氏は土曜日、この機能がグローバルに展開されていることを明かし、これを「グローバルな公共広場の整合性を確保するための重要な第一歩」であると説明しました。しかしながら、一部のユーザーからは、表示される位置情報が著しく不正確であるとの苦情が寄せられています。

ビア氏自身も、「古いアカウントのデータは100%ではない」とデータ精度の課題を認め、「いくつかの不完全な点は火曜日までに解決されるだろう」と述べました。The Vergeは、偽情報拡散アカウントやトロールファームが米国外に存在するのは事実であるとしつつも、表示される位置情報の多くは非常に疑わしいと指摘しています。この不正確さは、旅行、グローバルチームの利用、VPNの使用、あるいは古いIPアドレスが原因である可能性が考えられます。

今後の展望

Xは、この新機能を通じてプラットフォームの透明性と信頼性を向上させることを目指していますが、データ精度の問題は差し迫った課題となっています。Xがこれらの「不完全な点」をどのように解決し、ユーザーの信頼を確立していくのか、今後の動向が注目されます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/11/23/xs-new-about-this-account-feature-is-going-great/