ソーシャルメディアの「古参」は健在か?
「もう誰も使っていない」と言われがちなプラットフォームにもかかわらず、Facebookは驚くべき回復力を見せています。最近のPew研究によると、米国成人の71%がいまだにFacebookを利用しており、半数以上が毎日チェックしていることが明らかになりました。これは、急速に変化するソーシャルメディアの情勢において、Facebookが数少ない普遍的な存在であることを示しています。
Facebookと同様に、YouTubeもその存在感を維持しています。YouTubeは米国成人の84%が利用しており、Facebookを上回る普及率を誇ります。YouTubeもまた、半数近くが毎日利用しており、この2つのプラットフォームは、ティーンエイジャーから高齢者まで、全ての年齢層で過半数のユーザーを抱える唯一の存在です。
主要プラットフォームの利用実態
YouTubeとFacebookが幅広い層に浸透している一方で、他のプラットフォームでは利用者の年齢層に明確な偏りが見られます。
- Instagram: 成人の半数以上が利用していますが、年齢層による利用率の差が顕著です。18〜29歳の約80%が利用しているのに対し、65歳以上の利用者はわずか19%に留まります。
- TikTok, Reddit, Snapchat: これらのプラットフォームでも同様に、若年層の利用率が高い傾向があります。
- Truth Social: ドナルド・トランプ氏のソーシャルメディアは、50歳以上の利用者が多い傾向にあり、政治的志向性も強く、共和党支持者または共和党寄りの回答者の6%が利用しているのに対し、民主党支持者ではわずか1%です。
- Bluesky: 新興プラットフォームであるBlueskyは、民主党支持者の8%が利用しているのに対し、共和党支持者では1%と、逆の傾向を示しています。
- X (旧Twitter): かつては民主党支持者に人気がありましたが、この2年間で状況は逆転しました。現在では共和党支持者の24%がXを利用しているのに対し、民主党支持者は19%となっています。
年齢層と政治的傾向に見る利用の多様性
Pewの研究結果は、ソーシャルメディアの利用が単なる流行だけでなく、年齢層や政治的傾向によって大きく異なることを浮き彫りにしています。特にTruth SocialやBlueskyといった比較的新しいプラットフォームでは、ユーザーベースが小さいため、その政治的偏りがより明確に表れています。また、Xにおける政治的志向性の逆転は、プラットフォームの所有者の変化がユーザー層に与える影響の大きさを示唆しています。
まとめ
この調査は、ソーシャルメディアの風景が常に進化していることを示していますが、その中でFacebookとYouTubeが依然として米国のデジタルライフに深く根ざしていることを再確認させます。一方で、新しいプラットフォームは特定のニッチ層や政治的傾向を持つユーザーを引きつけ、多様な利用パターンを生み出しています。
元記事: https://www.theverge.com/news/832132/pew-social-media-landscape-2025
